年筮
旧暦の新年(令和3年2月3日23時59分~翌年2月4日5時51分)
までの易の卦は既にお知らせしましたように
沢山咸(たくさんかん)です。
「咸」(かん)は易経下巻の最初の卦です。(31番目)
易経上巻は天地に始まり、下巻は人倫に始まります。
咸は感応、人倫、男女夫婦の道について書かれています。
咸は感と同じ意味ですが、感の字から「心」を除いたもので
無心の感ということになります。
男女に限らず、万物はみな感応しないものはありません。
人間以外の万物には恣意的な「心」がありません。
その為に、あえて「心」を除いた「咸」にしたそうです。
ブルースリーが「燃えよドラゴン」の中で
「Don't think, feel 」
「考えるな、感じろ」
と言ったことに当てはまるのかもしれません。
咸はその動機が貞(ただ)しければ亨(とお)る
と易経には書かれています。
年筮の「咸」とはいかに
1.意思の疎通がうまくゆき何事も好気運に恵まれる
1.他からの信用を得て成功すること多し、遠方でも有利になる
1.男女の情が通じる時なので、結婚などは吉
1.相談事などは間に世話人、仲介人を入れて
事を運べば有利に調う
1.頂上や頂点を極めて悦ぶことあり
1.チャンスも多いが目上の人への言葉使いには気を付ける時
1.娘が独立して家を出る、凶に働くと少女の家出もあります
1.恋愛の悩み、咸に限らず随時ありますが
1.目上の人との金銭問題の悩みなど
1.男女の情が通じる時なので、色情に溺れて身を破る恐れあり
1.自然の山や建物の上部(屋根等)或は組織の上層部など
高い場所が損傷を受けることがあります
1.コロナで言えば感染の感の字に心がない状態なので
人為的にはまだまだ心で思うようにはうまく行かない
状態が続くとみられます。
以上、新年からの大まかな年筮ということになります。
最初にも書きましたが、「咸」は動機が貞しければ亨る
という事ですが、絡み合う人倫のすべての動機が
いつも貞しく働くのか?という命題があり、
易経は絶えず条件を出して私たちに問うてきます。
「さあ、あなたはどうするのか?」と