空手を始めた頃の思い出話です
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
初めて習った空手。師匠はミュージシャン。
一般の方とは生活も思考も違い独特の世界観を持つ方達で、「うそだろ!」と思うような事もたくさん経験していらっしゃいました。稽古上がりの一服タイムに聞くことが出来る先輩方のお話は、とても面白く時には大笑いしてしまうこともありました。先輩方からすれば、普通のOLだった私の話の方が興味深かったのかも知れませんが。。
一番の年長者のT先輩を中心に集まった先輩方は、一日ごとに担当を決め、毎日道場を開けて私たちの面倒をみてくださいました。数人の方に別々に教えていただいたにもかかわらず、方向性がずれずに全員同じように上達したのは、T先輩が確固とした信念のもとに道場をまとめ、私たちを引っ張ってくださったからだと思います。初心者で入会した私は、T先輩から護身に対する考え方を徹底的に教わることになりました。
「道場に入る前は十字を切って大きな声で押忍と言いなさい。」
「押忍!」
「では何人の人が稽古をしてましたか。」
「。。5にんです。」
「次回からは瞬時に道場内にいる人数がわかるように気をつけなさい。」
常に安全確保をし、冷静な状況判断を出来るように。店に入るとき、電車に乗るとき、道を歩くとき、それが道場であってもそこにいる人間が何人で何をしているのか、どこが一番安全なのか、危険なのか。感覚を養う訓練をするようにということです。普通に見える人が急にナイフを出して刺す世の中で、それを護身技でよけることは、かなり修行を積んだ達人レベルの人ではないと無理。女性でしかも小柄な私が身を守るためには、危険な場所に行かないようにするのが一番というわけです。
そりゃそうだ。と納得して、教わった通りに素直に練習です。
「それから空手を習っていることは絶対に言わないように。」
「はい!」
「押忍と言いなさい。押忍と言ったからにはきちんと理解しなさい。」
「押忍!」
空手を習っていることを伏せておいた方が色々とめんどくさくないし、危ないことにも巻き込まれないよ。ということです。特にお酒の席では絶対にその話題を振られないように注意すること。酔っ払いにからかわれたり、技をかけろと強要されたり、後々めんどくさいので出来るだけ避けなさいと念を押されました。私みたいなちびっこが空手をやっていると言ったところで、少年部の空手?とからかわれるくらいなのですが。気をつけよう!と頷きました。
日々の暮らしの中でどのように意識して護身をするか、危険を感じたらどうするのか。先輩方は私にも理解しやすいように指導してくださいました。そしてすばやく逃げる練習、大声を出す練習、自分以外を守る場合例えば子供などを守る練習。など、逃げることを一番に考える稽古ばかりでした。先輩方にしてみれば、中途半端に技を教えたところで怪我をしたり、余計に危ない目にあうだけ、まずは危険を感じる感覚を身につけさせようという事だったのでしょう。私はというと、なにせ初めて空手を習うわけですし、何でも素直に聞いて練習するぞ!と決めていたので先輩の言う事をよく聞き、くらいつくように稽古をしました。
「黒帯を取るまでは言われたことに反応できる身体能力をつけなさい、黒帯をとったら、ななちゃんの体型でしか出来ない空手を一緒に研究していこうな。」
T先輩は常に私を励まし見守ってくださいました。
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初めて習った空手。師匠はミュージシャン。
一般の方とは生活も思考も違い独特の世界観を持つ方達で、「うそだろ!」と思うような事もたくさん経験していらっしゃいました。稽古上がりの一服タイムに聞くことが出来る先輩方のお話は、とても面白く時には大笑いしてしまうこともありました。先輩方からすれば、普通のOLだった私の話の方が興味深かったのかも知れませんが。。
一番の年長者のT先輩を中心に集まった先輩方は、一日ごとに担当を決め、毎日道場を開けて私たちの面倒をみてくださいました。数人の方に別々に教えていただいたにもかかわらず、方向性がずれずに全員同じように上達したのは、T先輩が確固とした信念のもとに道場をまとめ、私たちを引っ張ってくださったからだと思います。初心者で入会した私は、T先輩から護身に対する考え方を徹底的に教わることになりました。
「道場に入る前は十字を切って大きな声で押忍と言いなさい。」
「押忍!」
「では何人の人が稽古をしてましたか。」
「。。5にんです。」
「次回からは瞬時に道場内にいる人数がわかるように気をつけなさい。」
常に安全確保をし、冷静な状況判断を出来るように。店に入るとき、電車に乗るとき、道を歩くとき、それが道場であってもそこにいる人間が何人で何をしているのか、どこが一番安全なのか、危険なのか。感覚を養う訓練をするようにということです。普通に見える人が急にナイフを出して刺す世の中で、それを護身技でよけることは、かなり修行を積んだ達人レベルの人ではないと無理。女性でしかも小柄な私が身を守るためには、危険な場所に行かないようにするのが一番というわけです。
そりゃそうだ。と納得して、教わった通りに素直に練習です。
「それから空手を習っていることは絶対に言わないように。」
「はい!」
「押忍と言いなさい。押忍と言ったからにはきちんと理解しなさい。」
「押忍!」
空手を習っていることを伏せておいた方が色々とめんどくさくないし、危ないことにも巻き込まれないよ。ということです。特にお酒の席では絶対にその話題を振られないように注意すること。酔っ払いにからかわれたり、技をかけろと強要されたり、後々めんどくさいので出来るだけ避けなさいと念を押されました。私みたいなちびっこが空手をやっていると言ったところで、少年部の空手?とからかわれるくらいなのですが。気をつけよう!と頷きました。
日々の暮らしの中でどのように意識して護身をするか、危険を感じたらどうするのか。先輩方は私にも理解しやすいように指導してくださいました。そしてすばやく逃げる練習、大声を出す練習、自分以外を守る場合例えば子供などを守る練習。など、逃げることを一番に考える稽古ばかりでした。先輩方にしてみれば、中途半端に技を教えたところで怪我をしたり、余計に危ない目にあうだけ、まずは危険を感じる感覚を身につけさせようという事だったのでしょう。私はというと、なにせ初めて空手を習うわけですし、何でも素直に聞いて練習するぞ!と決めていたので先輩の言う事をよく聞き、くらいつくように稽古をしました。
「黒帯を取るまでは言われたことに反応できる身体能力をつけなさい、黒帯をとったら、ななちゃんの体型でしか出来ない空手を一緒に研究していこうな。」
T先輩は常に私を励まし見守ってくださいました。