そして,このアニメの舞台が特徴的です。

 

動物もののほんわかしたしたストーリなのかなと思いつつ,エンディングでは廃墟と化した遊園地などの映像が流れたり・・・

 

そう,ジャパリパークは既に人が絶滅した(?)とされる,廃園となってしまったパークだったのです・・・。

その理由は,最後まで見ていくとわかるわけですが・・・

 

物語の底辺に流れる「終末観」「無常観」,これこそ現代の子どもたち(私たちも含め)の心の世界の特徴を表しているように思います。

 

将来(世界)に対する漠然とした不安,希望の持てなさ,希薄&複雑な人間関係(親子,友人など),ネット社会,格差社会(貧困問題),虐待問題,自然災害,テロ等々・・・

 

 

今日の社会が抱えている様々な問題を内包しているからこそ多くの子どもたち(大人も含めて)多くの共感を得ることができたのではないでしょうか。

 

表面的には一見ほんわか,ほのぼのと明るく描かれているものの,実は非常に深いテーマが内包されているという,このギャップがけものフレンズの特徴です。

そのような状況にあっても,友情や愛を忘れず,かばんちゃんが成長し,自らのアイデンティティ(自分は何者か)を獲得していくことに,多くの人たちが感動を覚えるのではないでしょうか。