こんにちは!
観光客数が世界で第6位のトルコ
「ツアーではなかなか組み込まれていない観光都市&グルメ~」
トルコ81県のいろいろをご紹介していきますね
今回紹介するのは、中央トルコに位置するシワス
①観光版
②グルメ版
に分けてご紹介していきます
シワス (Sivas)
シワスは、標高1300mに位置していて観光客はなかなか訪れない、
でも魅力と歴史が深い地です
実は、イスタンブールに暮らす人口の中で
イスタンブール出身者の人口を抜いて
シワス出身者が最も多いのもおもしろいです
トルコ人の身分証明書には、出身地の記載があるのですが
シワス出身が40万人います
親がシワス出身で、子供がイスタンブールで生まれた場合
子供の身分証明書には「イスタンブール」と記載されます
つまり、シワス出身イスタンブール在住者の人数は
相当多いということです
実はシワスは、「カンガル犬」という犬種でも有名なのです
シワス県カンガル市で生まれたので、その名がつきました
大型というより、巨大な犬ですね
大きさに理由はありませんが、強さは土佐犬に勝るといわれています
生まれながらに群れを守る意識が強く、
牧羊犬として育てられることが多いのです
ドクターフィッシュ (Balikli Kaplica;魚入りの温泉)
当時は沼地のような水たまりでしたが、
羊飼いが(温泉だと知らずに)発見し、
足を浸したところ、急に(大きい魚でも小指サイズの)小魚が続々と
足にペタペタと寄ってきました
すると、足にできたタコのところにチクチクと感触を覚えたのです
(羊飼いは常に移動している為、足ダコができやすいのです)
しばらく足を浸け、陸にあげたところ、
なんと
タコがなくなっていたことが始まりです
その後、
注目を浴び1950年代から「皮膚病の治療」として使われています
水温37度のセレンという鉱物を含む温泉地として知られ、
たくさんの皮膚病のある観光客が治療目的で訪れていました。
当時は無料で治療を受けることが出来ましたが、
1980年代に民営化されてしまった為、
現在は宿泊施設まで完備され、有料となっています。
その後、治療効果が拡散し、
厚生省にまで認められるほどの効果となりました
現在は、トルコ各所で同じ小魚を入れての治療施設がありますが、
発祥はシワスの羊飼いです
私も(足のみ)パムッカレ温泉で受けましたが
小魚たちがちくちくと足をお掃除してくれました~
特にカカトはつるつるになりました~
無料であれ有料であれ、
小魚たちは37度の中で煮魚にならないのが不思議~(>@<)~
では!観光地を紹介していきます
グランドモスク (Divrigi Ulu Cami;世界遺産)
1228年に建設されたモスク
墓があるモスクと、それに隣接する病院で構成されており、
これはとても珍しいことです。
内部は最高級の石細工で作られており、ゴージャスになっています
そして最大の特徴は、柱全ての装飾が違うことです!!!
写真では4つの柱がご覧いただけますが、全て装飾が違います
柱の一例がこちらです!
さらに、門が(病院の門を含み)4つありますが、
それぞれ装飾が異なります。
世界でもこの建築は注目されているほどで、
中でも石細工と設計のエンジニアリングが注目されています
ハマム (Kursunli Haman;鉛のハマム;現在も使用されています)
1576年(オスマン帝国最盛期;スルタン・スレイマン時代)に建設され
石同士の接続に、鉛を使って作られたドーム型の建物となっています
現在に至るまで、本来のハマムとして、市民から愛されています
男性用・女性用のハマムで分かれています
なので、ドームが2つあるのです
通常、ドームが1つで時間か曜日で男性用・女性用となっています
ということはかなり大きな建物ということになりますね~
サリッサ遺跡 (Sarissa Antik Kenti)
紀元前1700年~1200年(約3700年前)
現在の中央トルコ周辺で、強大な力を誇った国、ヒッタイト帝国。
ヒッタイト帝国は多神教で、神々の一人である「嵐の神」の象徴が、
双子の牡牛
Furri(フーリー)とSerri(シェリー)と名があり
フーリーは「好意」 シェリーは「悪意」を象徴しています。
事実的には神の牛車(ぎっしゃ)を双子で引いていました
そのヒッタイト帝国に属していたのが、サリッサの古代都市でした
他の民族が青銅器しか作られない中、ヒッタイト帝国民は
技術力を駆使し、最初の鉄器文化を作ったとされています
また、歴史上確認された最初の民主主義国家だとも言われています
当時の隣国はエジプト帝国で、ラムセス2世が支配していた国でしたが、
エジプト帝国と並んで、「2大強国」とされていました
(サリッサ遺跡と話しがそれますが・・この後1274年から
ヒッタイト帝国VSエジプト帝国の戦いがあるのです
そのエジプト帝国のファラオ((皇帝))がラムセス2世でした
しかし、面白いことにそのラムセス2世は、戦争前にヒッタイト帝国から
お嫁さんをもらっていたのです)
紀元前1525年に建てられた寺院は
約76mもの長さで、ヒッタイト帝国で最大です
これがその寺です
流石に3700年の月日が経てば76mもこんな風になっちゃいますよね
それでも一部残っていることは、歴史の財産ですね
ケシク橋 (Kesik Kopuru)
エーリ橋 (Egri Kopuru)
シワスの南側にはクズルウルマク川(Kizilirmak;赤い川)が流れています!
トルコで最長の川となっており1355km
この川は有名な観光地カッパドキアをも通っているのです
名前の通り、最大の特徴は、川の色
鉄分が多く含まれているので、赤く見える日が多いのです
鉄分を含んだ赤い土で、生活に必要な陶器(ツボ)などを作っていました。
ヒッタイト帝国時代、紙がなく、書類が全部粘土だったので、
書類も赤い土から作られていました
トルコ一帯で屋根が赤いのはこの赤土が理由だったのですね~
下の地図のように1355kmと長いので、トルコの各地を流れていますが
とても長い川なのでトルコの至る都市に橋が掛けられています
シワスではこの川に2つの石橋がかかっています
(1292年セルチュックトルコ時代の建築)
ケシク橋 (KESIK KOPRU)
KESIKは切れたという意味で、アーチが一度陸に入るのです
こちらの写真の左側をよく見ると、
橋が陸にも続いてるのがわかりますね
エーリ橋 (EGRI KOPRU)
曲がった橋という意味です
文明も歴史も川を通して、いろんな繋がりがあるのですね
先ほど紹介したヒッタイト帝国は、
実は日本の少女漫画でも取り上げられています
「天は赤い河のほとり」という少女漫画です
赤い河が、クズルウルマク川のことなのですね~
紀元前1700年のヒッタイト帝国にタイムスリップしてしまい
帝国の第三皇子に仕えながらも
数々の困難を乗り越えていく、というストーリーです
ヒッタイト帝国が舞台なので勉強にもなる漫画ですね
ここまでお読みいただき、ありがとうございました
最後に、
お疲れを癒すミュージックをお届けしたいと思います。
シワス出身の超有名人(トルコで知らぬ人がいないほどです!)
アシュク・ヴェイセル(Asik Vaysel)さん
1894年~1973年(享年79歳)
「盲目の詩人・作曲家、歌手」として有名で、
僅か7歳にして天然痘で失明しながら、
生涯にわたって詩や曲を創作してきました。
「私は長くて細長い道を歩く」という歌は、現在もトルコで有名な楽曲です。
こちらのチャンネルはトルコ国営の公式チャンネルです
ギターの優しい音色が心に染みわたりますね。
ご紹介のシワス県(SIVAS)は
中央内陸部、赤いところです
最後までお読みいただき、いただきありがとうございました