対人業務 | 薬剤師アイの生活日誌 

薬剤師アイの生活日誌 

 調剤薬局という特殊な職場の、実情について書きつづったブログです。

 意外に知られていないくすりに対する様々な知識などもアップしていきます。

 世間知らずといわれないように読んでいる、政治経済の本なども紹介していく予定です。

こんばんは、アイです。

大阪の森友学園が結構なスキャンダルになっていますね。

盤石に思われた安部政権へ楔を打ち込むことになるのでしょうか。

 

どんな事情があったにせよ、学校としての認可は取り消しが

正しいとアイは思います。

あの理事長に教育者を名乗る資格はありません。

 

 

「じゃあ、今日もお薬出しときますね。」

 

そう言った医師に、おそれながら申し上げるアイ。

 

「先生、ひょっとしたら同じ薬でしょうか。きのうもおとといも、

プランルカストDSが7日分処方されましたよね。」

 

パソコンの電子カルテを確認しながら手を振る医師。

 

「あーそうでしたっけ。まあ、くさるもんじゃないし、とっといてください。」

 

これ以上絡んでもしょうがないので、頭を下げて診察室を後にしました。

 

 

最近、娘たちの体調が悪いです。

 

まあ、生まれつき病弱だったアイの子供ですから、

体に何か問題があってもおかしくありません。

 

時間を見つけては近所の小児科に通っています。

院長は寛容な人というか、いつ来ても嫌な顔ひとつしません。

あまりに忙しくて単に覚えていないだけかもしれませんけど。

 

子供用にあつらえた待合室はちょっとした地獄絵図。

 

遊ぶというより破壊しているというか、絵本は破られ、

玩具は乱暴に振り回され、クッションのついた壁や床は

あちこち痛んでいます。

 

アイも人のことは言えませんけど、子供は医療費無料なので

たいした病気じゃなくても親は病院に連れてきます。

 

服薬管理?そんなこと構ってる余裕があるとは思えません。

 

場当たり的に、片っ端から処理していくのが精一杯なのでしょう。

 

 

「あの、そんなに力いっぱい押さえつけなくてもいいんじゃないですか?」

 

診察台でもがく長女が気の毒で、思わず言ってしまったアイを、

マスクをした女医が睨みます。

 

「動くと危ないでしょ。見てないであなたも手伝いなさい。」

 

いや、普段は手伝うけどさ。看護師ふたりと医療事務ひとりに

両手両足をホールドされて、手を出すところが無いのよ。

 

小児科が休みの日に娘が体調を崩した時だけ、

近所の耳鼻科に通院することがあります。

 

設備も機材も充実していて、鼻の吸引器とか小児科のそれとは

比較にならないくらい鼻水がよく取れるのですけど、正直言って

あまり来たくないです。

 

その耳鼻科の女医はてきぱきしているというか、

事務処理的というか、診察時の対応が冷たいのです。

 

おまけに、処方せんは全て後発医薬品変更不可。

ムコダインとか小児用フルナーゼとか、その程度の薬なら後発品で

十分でしょうに。

アイの保険証は薬剤師国保で、一目ですぐに薬剤師で近所の薬局で

働いていることがわかるはずなのですが、そのことについて

指摘されたこともないです。

 

国は後発医薬品の使用を推奨していますが、これが現実です。

 

薬局では、患者さんに対して後発医薬品を勧めることが

義務づけられています。

 

薬局で記録する薬剤服用歴(薬歴)に項目があるのです。

 

薬剤服用歴の記録には、次の事項等を記載し、

最終記入日から起算して3年間保存する。

 

ア 氏名・生年月日・性別・被保険者証の記号番号・住所・必要に応じて

緊急時の連絡先等の患者についての記録

イ 処方した保険医療機関名及び保険医氏名・処方日・処方内容等の

処方についての記録

ウ 調剤日・処方内容に関する照会の要点等の調剤についての記録

エ 患者の体質・アレルギー歴・副作用歴等の情報

オ 患者又はその家族等からの相談事項の要点

カ 服薬状況

キ 残薬の状況

ク 患者の服薬中の体調の変化

ケ 併用薬等(要指導医薬品、一般用医薬品、医薬部外品及び

いわゆる健康食品を含む。)の情報

コ 合併症を含む既往歴に関する情報

サ 他科受診の有無

シ 副作用が疑われる症状の有無

ス 飲食物(現に患者が服用している薬剤との相互作用が

認められているものに限る。)の摂取状況等

セ 後発医薬品の使用に関する患者の意向

ソ 手帳による情報提供の状況

タ 服薬指導の要点

チ 指導した保険薬剤師の氏名

 

もちろん意向を尋ねるだけであって、使用するかどうかの

決定権は患者さんにあります。

 

しかし、医師の中には勝手に決めてしまうヤツがごろころいます。

少なくともアイは、医師から後発医薬品の使用について

尋ねられたことなど、一度もありません。

 

ジェネリック薬品を使いますか?

診察時にそう一言聞くだけじゃないですか。なぜそれができないのですか?

できないならせめて、あとは薬局で患者さんに決めてもらうように

任せればいいじゃないですか。

 

患者さんの意向を無視して、医師が独断と偏見で処方せんを

後発医薬品変更不可にしてしまうのは、傲慢ではないでしょうか。

 

日本では医師の力が強すぎて、処方権の名の下、

好き勝手絶頂な投薬をし続けています。

 

このシステムを修正しない限り、日本の薬剤費の膨張は

止まらないですよ。たとえどんなに薬局と薬剤師を痛めつけても。

 

 

「あー、めばちこですね。」

 

次女の目を覗き込んでそう診断した医師。

 

片目が腫れていたので、眼科に連れていきました。

関西ではものもらいのことを「めばちこ」と言うらしいです。

大阪出身の相方から聞きました。うんちやおしっこのついた股間に

触れた手で目をかいたりするので、乳児はものもらいに

罹りやすいです。

 

この先生は奥様の親が所有するビルで眼科を開業しました。

なかなか評判の良い医師なのですが、問題がひとつ。

受付に立つ奥様が怖いのです。おそらく接客業なんてやったことがない

お嬢様だったのでしょう。

開業して何年も経ちますが、診てやってるという態度が抜けません。

診察するのはあなたじゃないでしょうに。それが気に入らなくて、

他の眼科へ行ってしまった患者さんがいるのも事実です。

患者さんは薬局で病院の不満を口にするものですから、薬剤師は

そういうことを知っているのです。

 

病院は、医師が良いだけでは不十分です。

他のスタッフたちも良い人たちでなければなりません。

もちろんこれは薬局にも言えることで、だからこそ注意しなければなりません。

共に戦う仲間は選ばないと。どんなに人手不足でも、猫の手なら

いらないのです。

 

厚労省は国の医療政策を対物業務から対人業務へとシフトさせようと

しています。

 

現場を知らない方々に言われなくても、医療は対人業務に決まっています。

 

ドラッグストアやコンビニのような、圧倒的な大資本と人員を抱えていようと、

上手く機能するとは限りません。


だからこそ、アイのような零細薬局でも、生き残る道があるのでしょう。

 

 

 

紙袋に入った制服を取り出して、思わず「おおー」と声を上げるアイ。

 

小児科で、長女が幼稚園に入ることを話題にしたら、

スタッフの中に同じ幼稚園を卒業したお子さんがいたそうで、

家に残っていた制服を譲ってくれました。

 

まだ十分着れそうで、おかげで助かります。

 

子供をダシにして、近隣の病院とコミュニケーションを取ろうとまでは

考えていませんけど。

 

これからもこの街で生きていくために、

新しい人間関係を作っていけるタフさを、鍛えていくつもりです。