こんばんは、アイです。
 11月になりましたね。
 肌寒くなってきました。

 年末に第二子の出産を控え、ただでさえ忙しい年末が
さらに忙しくなりそうです。

 それにしても、こんな時代に生まれることは幸、
それとも不幸でしょうか。

 まあ、そんなことは生まれてから考えればいいでしょう。

 少なくともアイは、『ジョジョの奇妙な冒険PART4』のアニメ化が
決定したことで、生きててよかったという気になっています。

 

 
 
 アスランさん、コメントありがとうございます。

 息抜きというか、セルフ・コントロールについては
ムーミンママのスタイルを参考にしています。
 アイの見本はいつだって本でした。

 さて、薬剤師の人員配置基準ですが、大目に見てくれると
いうことは絶対にありません。

 個別指導でバレれば是正勧告が下されます。

 もしそれでも改善しないようであれば、
(そんなマヌケな開設者をアイは知りませんが
ペナルティを下されることは免れないでしょう。

 まあ、薬剤師の人員配置基準って、なくなりそうですから。
 今から気にすることはないと思いますよ。
 
 ソースはこれです。調剤報酬に係る改革

 開業する気が失せても、知りませんけどね。




 仕事帰りに、バスに乗って某医療機関へと向かうアイ。

 研修会のお誘いを頂いたので、参加することにしました。

 ここ数年、近隣の医療機関から研修会のお誘いを頂くことが
多くなりました。

 医療連携に積極的に取り組んでいる、というのは建前で
『地域医療支援病院』の指定を取るために、そうしなければならない
のでしょう。『地域医療従事者に対する研修を行っていること』
といった条件があったはずです。

 まあ、良いことですよね。こういった機会でもないと、
なかなか会えない先生もいますから。



 今回は地元の医師会も参加しての研修会だったのですが、
語られたのは『2025年問題』でした。

 2025年問題とは、ご存知の方も多いと思いますが、
いわゆる団塊の世代が2025年頃に75歳以上に達することにより、
医療や介護等の社会保障費の急増が懸念される問題です。

 特に終末期医療が問題です。人も設備も足りない。

 このままでは、誰にも看てもらえず、どこの施設にも入れずに
死んでいく「看取り難民」が大量に発生する恐れがあります。



 研修会に参加して正直驚いたのは、医師会はマジに
2025年問題に立ち向かおうとしていることでした。

 終末期医療を行う人も設備も足りないなら、
終末期医療を行っていない医師や病院を巻き込んで、
働いてもらうしかない。

 さらに、医師会主導で24時間365日体制での
医療サービスの提供システムを構築しようとしています。

 具体的なイメージとしては、各地域に拠点病院を定め、
夜間・休日の電話はそこで受付し、そのうえで医師の訪問が
必要だと判断した場合は、かかりつけ医に連絡をして
往診してもらうというものです。

 情報の共有を始め、競争相手でもある同業者との垣根を越えた
プロジェクトになるでしょうね。

 知りませんでしたけど、医師は医師で悩んでいるようです。

 例えば開業医が、かかりつけ医として患者さんを診ていて、
状態が悪化した場合に大病院に紹介すると、状態が改善しても
自分のところに戻ってこない場合があるとか。

 なぜ戻ってこないかというと、大病院は退院後も介護が
必要そうな患者さんを、24時間365日体制を取っている
在宅支援診療所に送ってしまうからだそうです。

 自分の患者さんだったのに、診れなくなってしまう。
 こういう不条理、アイは薬剤師ですがわかる気がします。

 アイは、薬局のすぐ近くにお住まいで、往診をされている患者さんの
服薬管理をずっと行っていたのですが、突然ある日、往診の医師から
別の薬局に変えるように患者さんに指示があったそうです。
医師にそう言われては、患者さんも逆らえません。

 どういうことか問い質してみると、その患者さんは状態が悪化し、
経管栄養の導入も含め、より手厚い医療・介護サービスが
必要な段階になっていました。

 そうなると、アイのところのような個人経営の薬局より、
在宅医療の実績があって店舗に無菌製剤設備まで有している大手の薬局で
対応したほうがいいと医師は判断したようでした。

 今後も継続してアイの薬局でやらせてくださいと、医師にかけあう
ことも考えましたが、結局はできませんでした。揉め事になるリスクがありますし、
それに大手の薬局に比べれば見劣りするのも事実です。

 一緒にするのは失礼かもしれませんが、病院も同じような
ものなのでしょう。

 医師がひとりしかいないような個人病院より、
常勤の医師が3名以上いて往診や看取りの実績がある機能強化型の
在宅支援診療所のほうが任せて安心に決まってます。

 ただ、今はそれでよくても2025年にはそうはいかなくなるので、
医師会がサポートする形で、個人病院も在宅支援診療所として十分な機能を
果たせるように、計画しているというわけです。

 医師会というのは、ちゃんと考えてるんですね。

 それに会員である医師を守ろうという意志がはっきりとしている。

 どこかの上納金だけ吸い上げて何もしない団体とは
えらい違いです。 薬剤師会、あんたらのことだよ。



 来年の診療報酬改定が、厳しいものになることは
覚悟しています。

 国に予算が無いんだから、しょうがないんですよ。
 不条理でも受け入れるしかありません。

 過去を懐かしむより、現実を見据えて後戻りできない道を
進むしかないのです。

 1年後よりも、10年後の2025年はもっと厳しい未来が
待ち受けているでしょう。

 それでも殺されることなく、生き残れるように。

 まあ、次回の改定で薬局薬剤師は大半がリストラ、
経営が維持できず売りに出される薬局も出てくるかもしれません。

 学生も、進学先に薬科大学を選ばなくなるでしょう。
 6年もかけて、高い学費を払って年収400万も稼げなくなりそうな
資格なんて、誰が欲しがりますか?

 そうなれば、アイにとっては追い風です。
 人材が確保しやすくなり、競争相手が減り、後進に追い抜かれる
怖さもなくなる。

 あとはアイ次第ですが、根競べには自信があります。

 ずっと耐え続けてきたんだから。今までも、これからも。



 研修会を終えて、帰りのバスに乗り込むアイ。

 窓から外を眺めていると、見覚えのある車に気付きました。

 車体に薬局の名前が入った軽自動車。大手の薬局が
在宅訪問用に使っている車です。よく道を走ってるし、
アイの薬局のすぐ近くでも停まってるのを見かけるので、覚えている。  
 
 思わず唇を噛みしめるアイ。

 悔しいと思うなら、もっと強くならなければ。