生存の分かれ道 | 薬剤師アイの生活日誌 

薬剤師アイの生活日誌 

 調剤薬局という特殊な職場の、実情について書きつづったブログです。

 意外に知られていないくすりに対する様々な知識などもアップしていきます。

 世間知らずといわれないように読んでいる、政治経済の本なども紹介していく予定です。

 こんばんは、アイです。
 3月になりましたね。
 日経平均株価が上昇しています。年内20000円突破も
夢ではないかもしれません。

 これは日本の新たな始まり?それとも、終わりの始まりでしょうか。

 
 
>政府は、病院など医療機関と薬局を分業する規制の一部を緩めることを
検討する。病院が出した処方箋を持って別の場所にある薬局へ行くのは、
患者に不便との指摘が多い。薬局の経営が病院から独立していると
認められれば、規制を緩める。

 医薬分業の一部緩和は、政府の規制改革会議を中心に検討を始め、
2016年度にも実施を目指す。医薬分業を進めるため厚生労働省は、
病院と薬局が敷地や建物で一体的な構造をとるのを禁じている。
病院が薬局の経営を事実上支配するのを防ぐためで、外形的にも
完全に分離させていた。



 先週、シリアスなニュースが出ました。

 詳細は3月12日の規制改革会議で議論される予定ですが、
すでに結論ありきで話が進められているようです。

 ほくそ笑んだ医師もいるかもしれません。

 この規制緩和は、病院と医師たちにかっての栄華を
取り戻させることになるかもしれないからです。

 

 たしかに、病院の敷地内に薬局ができれば
患者さんは便利でしょう。

 しかし、便利ならばその裏で何が起こったしても
構わないでしょうか。

 考えてみて下さい。説明にある通り、薬局の経営が
病院から独立していると認められばとありますが、
何をもって独立とするのでしょうか。

 病院の敷地内に薬局が建てられるということは、
薬局は賃料を払ってその場所を借りることになります。
当然ですね、敷地内の一部だけ土地を売るはずありません。
なにより売るのではなく貸せば、半永久的に賃料を薬局から
しぼり取れる。
 
 賃料は病院の言い値で決めることができます。
 おそらく、駐車場や売店として貸す場合の何倍、
いえ何十倍もの賃料を要求することも可能です。

 もちろん行政は賃料を不当に高くすることを
建前上禁じるでしょう。しかし、賃料の適正価格なんて
あってないようなものです。よほど無茶な金額を提示しない限り、
民事不介入で認められますよ。

 敷地内薬局が払う賃料は、病院にとっては新たな収入源となります。
 しかも、後から値上げすることも自由。
 薬局が文句を言おうものなら、「イヤなら出てけ。
代わりに入りたいという薬局は
いくらでもいるんだから」と脅せばいい。
 
 病院に絶対儲かる不動産経営をさせることが、規制緩和ですか?
 
 事実上の支配関係で、何が独立でしょうか。
 
 しかも敷地内薬局が病院に払う賃料は、調剤報酬から出ています。
 
 これは、病院への調剤報酬のキックバックじゃないでしょうか。




 敷地内薬局は、大きなカネが動くことは間違いありません。

 それを見越してか、調剤薬局チェーンの株価は
このニュースが出た途端、急上昇しています。

 ただ、敷地内薬局として入れるのは1店、多くても2店まででしょう。

 現在、総合病院の門前には多くの薬局が立ち並んでいますが、
今後は敷地内薬局が総取りし、それ以外は閉店に追い込まれる
でしょう。

 敷地内薬局に選ばれるために、どこも死に物狂いになるでしょうね。

 かって製薬会社が行っていたような、医師への過剰な接待や
病院への裏金の譲渡が行われるかもしれません。

 また、調剤薬局チェーン同士の談合も起きるでしょう。

 独占禁止法違反で裁かれる者も、出てくるかもしれませんね。
 
 もちろん犯罪は悪いことですけど、そもそも犯罪が起こり易い
温床を作る者にも、責任はあるのではないでしょうか。



 
 敷地内薬局は院内調剤の回帰ともいえ、日本における
医薬分業に悪い影響を与えることが予想されます。

 3月12日の規制改革会議では日本薬剤師会の代表も
出席するそうですけど、任せて大丈夫でしょうか。

 先日の薬歴未記載事件とか、弱点はあるでしょう。
 ですがそれはそれ、これはこれです。

 相手に損をさせるほど、
 自分たちは得をすると
 思っているような連中に屈するな。

 原理原則に基づいて、正しさを問えばいい。

 ただ、結論ありきで話が進められているなら、
 とても納得できない場合に取れるベストな道は何か?
 ちゃんと考えておくべきでしょうね。

 それすら思いつかないほど知恵が無いなら、
薬剤師の代表として議論の場に立たないで下さい。




 仕事の合間に、iphoneで株価をチェックするアイ。

 おかげでアイも、多少はもうかっています。今の相場で
損してる人っているんでしょうか。

 ただ、いつまでもは続かないでしょうね。
 短くて今年まで、長くて東京オリンピックまで。

 今のうちに稼げるだけ稼いでおかなければなりません。
 今年は稼ぐことに注力する時です。

 おそらく、流れが変わりつつある。

 門前薬局だけでなく、面分業をしている薬局も、
昔からある街の薬局も、みんなダメになるおそれがあります。
もちろんアイの薬局も。

 このままでは日本の医薬分業は頓挫し、
院内調剤に戻されたり、院外調剤も現状のままでは
経営が維持できないほど引き下げられる可能性が高い。

 薬剤師では夢を持てない時代が来るかもしれません。

 それも時代の流れか。

   
 
 覚悟が必要だと思います。

 死ぬ覚悟ではありません。

 そんな状態でも、自分は死なないという覚悟です。