◆出会い~スポーツマウスピースの大家

 歯の健康が全身の健康にすごーく関係があると知ったのが2011年、『歯の本』執筆のため、何名かの歯科医を取材したときだ。2013年に『口の中に毒がある』の執筆のために、さらに何名かの歯科医を取材して、歯科金属の功罪を知り、そおときに噛み合せの奥深さを知った。
 この頃、新神戸歯科の藤井佳朗先生を知り、噛み合せによる臨床の効果と医師や歯科医師業界の悪しき体質も知った。
 その後、噛み合せと入れ歯の大家、葛西の西村雅興先生を取材させてもらった。西村先生は、賛否両論ある個性的な歯科医であった。会ってみると、その腕と理論は確かだった。そして、『究極の歯科治療』(2013年)を出版した。
 西村先生も藤井先生と同様に医師や歯科医師業界の悪しき体質の前に、苦労していた。私は、ここで、舌の裏側にある舌小帯が顔貌や健康に影響があることを知った。私も舌小帯を一部切除してもらい、噛み合せも調整してもらった。ほんの数ミクロン、削ると言うレベルではなく、なぜるくらいのことなのだが、姿勢、呼吸、顎の動きが変り、こんなに違うんだ?!と体感した。

 その後、2015年『なぜ、日本人は歯を大切にしないのか?』の編集サポートをさせてもらった。この本で、おしゃれと歯の関係についての視点ができた。
 
 歯科医を取材していくと、首から上しか診ない歯科医と、首から下も診て(つまり、全身)口の中を診る歯科医がいることが分かってきた。
 さらに医師の中にも、首から上は診ない(つまり、口の健康)医師と、首から上も診て全身を診る医師がいることが分かってきた。
 そして、噛み合せを勉強(もしくは、研究)している歯科医師や医師は、大変少ないこともわかった。
 現在医学は臓器主義、器官主義をとっているが、口の中の金属や噛み合わせや、入れ歯などを改善すると、心臓病やアトピーや認知症や、そのほか、色々な症状が治ることがあること知った。しかし、これを歯科医師は治るというと、法律違反になる。

 2018年、ある方の紹介で、ある歯科医師と出会った。
 千葉の開業医で、専門は、咬み合わせ、スポーツ歯学(マウスピース)であった。

 学生時代はサッカーに明け暮れ、高校時代にはインターハイ、国体に出場。その経験を生かし、日本では外傷防止としてしか認識されていないマウスピースを格闘技以外のスポーツポテンシャルアップのアイテムとして世に広めるために啓蒙しようとしていた。

 とにかく、話が面白い! 話が、あちこち飛ぶ!
 初対面で3時間は話したであろうか?
 喫茶店が閉まらなかったら、朝まででも続いていたであろう。
 
 何よりも、私には、全くない視点をいくつか持っていた。

 ただ、これまでの経験上、この手の本物の医療は、社会では抹殺される。
 不都合な真実なのである。

これをそれをそのままに世に出すと、
医師や歯科医師業界の悪しき体質の前に苦労するというか、
潰されることはほぼ間違いないであろう。

この歯科医師としばらく、お付き合いしてみようと思った。
信じるな! 疑うな! 確かめろ! をモットにしている私なので…。

 残念ながら、1年以上たったが、まだ、お付き合いが続いている。というか、終りそうにない…。

 彼の名は、五十嵐 俊彦である。

(つづく)

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