台風15号の影響で全国各地で被害が出ている。
前回の台風で被害のあった紀伊半島も、これからの降水量次第では前回出来た土砂ダムの崩壊も想定される。
名古屋市でも庄内川周辺の地域では、昨日から避難勧告などが名古屋市全体の半分近い100万人に出された。
特に守山区では庄内川の氾濫により多くの被害が出ているが、僕もその地域は承知しているが最初に被害が出る事は想定出来る地域であるのに、なぜ改善されないのだろう。
災害対策を施す行政が何処か?なんてなすり付けている場合ではない。
名古屋市がやれる範囲、愛知県がやれる範囲、国がやれる範囲いろいろ諸事情はあるだろう。
しかし防災対策は市民の生命を守る一つの重要なものであり、3月の東日本大震災の時にも露呈した『帰宅困難者』対策も同時に考えなければならない。
僕が一番気になるのは紀伊半島で発生した『深層崩壊』である。
これは2004年に国土交通省が現場近くで発生した深層崩壊を映像として残している。
僕は以前国土交通省に関わる仕事をしていたので承知しているが、10年ほど前に画面上の航空写真をマウスでプロットするだけで、プロットした線が一瞬で断面図となる技術を持っていた事を考慮すれば、今どれだけ検討材料を持っているかが予想できる。
それにも関わらず『想定外』という言葉で片付ける今の風潮が許しがたい。
天災を未然に防ぐだけの能力を、わが国日本は持ち合わせていると僕は感じている。
だからこそ被害者が出る事は非常に辛いのだ。
国の財政的な事もあるだろう。
しかし国民の命は何よりも尊いのではないだろうか?
今回の台風でも最小限の被害で済む事を心より祈る。