夕方ツイッターを見ていたら、こんなツイートを見つけた。
寺島実郎「津波では2万人死んだが原発では1人も死んでいない。(だのに)未来に対する漠然とした不安が拡がっている。それは根拠の無い不安。我々に必要なのは理性と知性に基づく根拠のある楽観論」(←これ自体が根拠も見通しもない楽観では?)
おそらくTBS系の情報番組の中で発言されたのだろう。
『津波では2万人死んだが、原発では1人も死んでいない。』この発言は事実だろうか?
原発が直接的原因で亡くなった方は、今のところ公式に発表されていない。
しかし、ある酪農家が手塩に育てた牛を放射能汚染のおかげで出荷出来なくなり、自ら命を絶った事は『原発で死んだ』と言わないのだろうか?
被災者の自殺が増加している現状は原発と本当に関係が無いのか?
民主党代表選の最中、原発作業員が急性白血病で亡くなっている(東電は原発との関係を否定)事実はどう説明するのか?
当然彼ならこの程度の情報は知っているはずである。
なのに『未来に対する漠然とした不安が拡がっている。それは根拠の無い不安。』なんてふざけた発言をしている。
未来ある子どもを持つ親が、放射能汚染という恐怖に怯えている姿や、被災者が生まれ育った自分の故郷へ、放射能汚染という未知の物体のせいで戻る事も出来ず、いつ戻れるかすら見通しが見えない姿を『根拠の無い不安』というのだろうか?
政府が明確な数値や期日を示してくれない限り、誰に何と言われようがこの不安が解消する事は無く、『理性と知性に基づく根拠のある楽観論』が出て来るとは到底思えない。
もしこの発言がテレビで何のためらいも無く発言され、全く問題視されないのなら、その理由を是非メディアに聞いてみたい。