奇遇 | この先の行く末~お客が男になった時~

奇遇

『可能なら、定期的においで。いつでも大丈夫だから』






ギックリ腰に見舞われてからというもの、続けて通院している私に、整体師の友人は言った。






彼にも、そんな経緯を話していた折り、整体院の場所が話題に上った。






『駅を降りて…』
詳細を述べると、彼は少し弾んだ声で返す。







『知ってる。俺の現場へ行く途中にあるよ』





ほんの些細な事。





単なる、偶然。





それでも、彼と共通の『何か』を共有出来たようで、私は嬉しくなってしまった。








元々、客として彼が私と出逢った頃、地元が同じ。と言う共通項が私達の距離を縮めたのは確かだけど…。







仕事に関わる部分にまで、オーバークロスするのには、少し驚いた。






明るく返す彼に、私は提案する。







『今度、一緒に行ってみようよ』