男とは | この先の行く末~お客が男になった時~

男とは

携帯が震えた。



土曜日の日中に珍しい。


今日は誰とも約束はしてない筈なのに。


液晶を見ると彼の名前が映し出されている。


『おかしいな…?だって今日は…』



電話口に出ると、聞き慣れた彼の声が私の耳に流れ込んできた。



『やっと終わったよ(泣)』



その言葉に私は、彼が式を終えた後だという事を悟る。



全くの下戸である彼は、式で散々お酒を飲まされ、かなり参っている様子だった。



これから二次会だという。



しかし、人生の晴れ舞台ともいえる結婚式の直後、私に電話を掛けてきたのには驚いた。



仕事柄、沢山の男性を見てきた私ですら、理解に苦しむ言動だった。



それとも『男』とは、そういう突飛な行動を取ってしまう生き物なのだろうか?



かと言って、彼が私にのめり込んでいる様子は全くない。



あくまで私は『二番手なのだよ』と、常に言外に滲ませて接している。



だからこそ、理解に苦しむのだ。



なのになぜ、結婚したのだろう?という疑問と共に…。