プロならばしっかり分析したい
模試の答案分析をして改善するために家庭学習にどう落とし込むかを考えていきましょう。
まずは前回の記事をお読みください!
模試の答案分析をするならば確認して欲しいのは
(A)簡単な問題をスピードを上げて解いてもミスが増えないこと
→家庭学習で簡単な問題を短時間で解くこと。
*志望校によっては、そこまで必要ないこともあります!
(B)標準的な問題を解けること
→これが1番大切です。家庭学習で1番大切にしてほしいです。
(C)応用的な問題を解けること
→標準的な問題の解法が使いこなせるならば、やるレベルです。
ハイレベルな技術で知らなかったのか?
知っている技術を丁寧に辛抱強く使わないと間違えるのか?
どちらかを判断しましょう!
*志望校によっては、必要ないです。
(D)解ける問題から解くこと
…跳ばしてから戻るなど解けそうな問題を解き残さない
→意識の問題です。テスト前に注意しましょう。
家庭学習でテキストの復習などをするときに、3問くらい選んで「解きやすそうな問題からやろうね」と指示してから演習する機会を作りましょう。
(E)整合性を取りながら解くこと
…何かしらの数値を求めたときや、答えとなる値を出したあとに問題の条件と矛盾がないかを考える
→家庭学習では、計算結果のあと出てきた数値が“何なのか”を書かせるといいでしょう。
【例】6000÷20=300cm²…Aの底面積
→条件整理をしてから問題を解くことも大切ですね。
以上の5点でした!
それでは
テスト後にご家庭で間違えた問題を解き直しをして自力で解けなかった問題についての考察です。
これを
「現時点では能力以上の問題なのだから、よくやったと褒めましょう」とかって言う
若白髪な家庭教師の意見に
角田は
「嘘だろ〜」と呟くわけです。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240619/23/tunodajuken/ea/df/p/o0410070615453601120.png?caw=800)
話をもとに戻しましょうか。
模試の間違え直しをして
自力で解けなかった問題についてです。
問題レベルを確認して
《ア》標準的な解法が把握できていなかったのか?…(B)
《イ》ハイレベルな解法で知らなかったのか?…(C)
《ウ》解法は標準的だが、丁寧さ・辛抱強さが足りなかったか?…(C)
《エ》条件整理や図の描き方など、立式をする前の作業が悪かった…(E)
に分けましょう!
復習するときの優先順位は
《ア》→《エ》→《ウ》→《イ》です。
ハイレベルな解法を把握できていないことよりも
丁寧でないこと・辛抱強くないことの方が
難関校では差になります。
条件整理や図の描き方など立式前の条件整理の方が大切です。
ここで大手進学塾の模試についてですが高得点を取るのに必要な能力が会社やテストごとに違います。
まずは時間と問題数を確認しましょう。
●四谷大塚の組分けテストは
50分で25問程度
●四谷大塚の合不合判定テストは
50分で30問…2024年第1回から
*2023年までは50分で25問程度でした
●SAPIXの組分けテストSAPIXの合格力判定テスト
●SAPIXのマンスリーテスト
は50分で25問程度
●SAPIXの志望校判定テストのA問題35分で25問程度
●日能研の公開模試は50分で30問程度
となります。
さらに時間と問題数と問題レベルをふまえて
模試で高得点を取るために必要なことを考えてみましょう。
★日能研の公開模試は50分で30問と
問題数が多く、簡単な問題から難しい問題まで幅広く出るので
(A)の能力がないと日能研偏差値60は超えないと思います。
★SAPIXの志望校判定テストのA問題も35分で問題数は25問と
時間が短いので(A)の能力があった方がいいのですが
簡単な問題の数は少ないので(B)(D)(E)が大切ですね。
★SAPIXのマンスリーテスト・組分けテスト・合格力が判定テストだと
偏差値55〜60を目標とするならば(A)の能力は、そこまで鍛えなくて平気です。
偏差値55〜60を取りたいならば100〜120点を目標にするので標準的な問題を正確に解けることが大切になるので(B)(D)(E)の能力が大切ですね。
それ以上の偏差値を目標にしたり
渋幕や渋渋や桜蔭と男子最難関校の難しい算数の問題をを解くことが目標ならば(C)が大切になります。
★四谷大塚の組分けテストも簡単な問題の数はそこそこあるので(A)の能力はあった方がいいですが
やはり(B)(D)(E)の能力が大切です。
意外かもしれませんがSAPIXのマンスリーテストよりも難度の高い問題が出題されることが多いので
(C)の力が必要だったりします。
★四谷大塚の合不合判定テストは2024年第1回は30問で日能研の公開模試に近付きました。
これにより(A)の力がないと高得点は取れなくなりました。
*個人的には以前の四谷大塚の合不合判定テストの方がよかった気がします。
ざっくりまとめると
(A)の能力が必要なのは
日能研の公開模試>四谷大塚の合判
>四谷大塚の組分けテスト
=SAPIXの志望校判定テストのA問題
>SAPIXの合格力判定テスト
=SAPIXのマンスリーテスト
=SAPIXの組分けテスト
って感じですかね。
特にSAPIXの偏差値50以下のお子さまと
四谷大塚・早稲アカ・日能研の偏差値56以下のお子さまは
「スピードが足りない!」と考える前に
①楽に解けそうな問題からやっていない
②整合性を取りながらやっていないからミスが多い
③条件整理していないからミスが多い
④標準的な解法を把握できていない
以上4点を確認してみましょう!
模試の解き直しも大切ですが
どうして間違えたのか?
どうして点数が伸びなかったのか?
を分析してみてください!