人に期待はしない



期待したって裏切られたときに自分が苦しくなるだけ。

そのことに気づいたのは中学生の頃。





透明人間

周りの人にそう扱われてもなんとも思わないように


親が私を煙たがっていようとも気づかないふりをして


平静を装う。




テレビで事件のニュースを見れば
「この人はきっとストレスが溜まってたんだよね」と、親は言う


目の前の子供よりテレビの向こうの人かよ

なーんて思っても顔には出さないようにする。






感情を隠して…





そんな毎日を生きるのがとっても疲れてきた私。


































ふとふわっとシャンプーの匂いがした。



「あ!またそんな暗い本読んで〜」




安心する匂い。

安心する声。

同時に私を包み込んだ温もり。






よかった、美彩がいる




人には頼りたくない
人には弱味を見せたくない


でも美彩になら…

本を閉じ後ろを向き、恐る恐る両腕を伸ばす



「あれ、飛鳥から来るなんて珍しいじゃん」


そう言いながらも優しく包み込んでくれる。

なんかあった?なんて言いながら。



美彩に抱きしめられてやっと気付いた


《この本の主人公と私は同じ》


この考えは間違いだったってことに。


感情を隠さなくても大丈夫だ。

美彩には期待してもいいかもしれない。



「私、透明人間じゃないかな」

「も〜暗い本読みすぎ! 」
「大丈夫、飛鳥はここにいる。見えてるよ!」


期待しても大丈夫だ、

安心して思わず溢れた笑み。



そんな私を見て

「ほら、笑ってたほうが楽しいんだぞ〜」


そう言って微笑むあなたの笑顔にまた私は安心した