先月、酒井法子とその夫が覚醒剤取締法違反で捕まった。

裁判がはじまっただのなんだのと夜のニュース番組でもずっとこのことをやっている。


我々の世代には酒井法子がアイドルという感覚がない。

それに、彼女の親族を含め周辺の人物に娑婆の人間は居ない。

複雑な家庭環境に育ったためか、高校の頃にはいっぱしのヤンキーになっていた。

それが、事務所の戦略ひとつで清純派アイドルとして売り出されるのだから、つくづく芸能界とはヤクザな世界だと思う。


で、大衆は「ノリピーカワイイ」「清純派!清純派!」という具合にまんまと騙されるという愉快な構図がある。

元ヤンでヤンキー大好きだから自称サーファーというチンピラと結婚する。

この時点で清純派でもなんでもないと気づけよとを思うが、偶像(アイドル)は崇拝の対象なので、信者(ファン)はそれが見えない。

私のような第三者から見れば、酒井法子がヤク中になっていたと知ってもむべなるかなと思うが、ファンにとっては青天の霹靂だったようで、マスコミもぶりっ子して驚いてみせる。

本当は全部知っていたくせに。


酒井は騒動が済んだら介護の勉強をすると言っている。

それでイメージアップを図りたいという算段らしいが介護を舐めてないか。

介護関係者からも怒りの声を聞く。

結局、酒井は介護をイメージアップ戦略の道具としか捉えてないからだろう。


それを逐次ことこまかく報じるテレビもテレビだ。

もっとも、テレビ局はこの騒動を「いい飯の種が出来た」としか思ってないだろう。

戦争が起こっても、テロが起こっても、芸能人が捕まってもテレビにとってはいい飯の種。

驚き、悲しむ振りをして、内心ほくそえんでいる。

この逞しさ、見習いたくはない。