選挙で民主党が大勝した。

つくづく日本人らしい結果だと思う。

結局、小泉郵政選挙の裏返しで、国民が中味を吟味して民主党に投票したというより、雰囲気、空気で投票した。

前回は郵政民営化という風だった。

今回は政権交代という風。

その違いしかない。


自民党が駄目だったから民主党に変わったという単純な見方がある。

それは確かにその通りで、小泉自民によって大打撃を受けた中流層、下流層が自民にノーを突きつけたという構図は正しい。

が、麻生自民は明らかに小泉構造改革からの脱却を志向していたわけで、それゆえ私は麻生内閣を支持していた。

麻生内閣の経済政策は明らかに積極財政で小泉内閣の正反対をやっていた。

だから、格差社会に反対する人が麻生内閣を批判する理由がよくわからなかった。

もっとも、それで自民党内が割れて、麻生首相はしっかりとしたイニシアティブを取れなかったし、そういうゴタゴタに失望して自民離れが進んだということもあるだろう。


にしても、自民が駄目だったから民主に代えると言うのは、単純にすぎる。

35点の赤点を採った党に失望してもっと悪い10点の党に代えるようなものだ。

もっと悪くしてどうするんだ、と。


右派は主に外交や国防、教育の問題を論っているが、私は経済政策に不安を覚える。

さしあたって民主党が唱える、年金の一元化と「子ども手当て」はわが家庭に直撃する。

年金は減らされ、子ども手当てによって増税を喰らう結果になる。

子ども手当てについて民主党は増税の世帯は全体の4%(岡田克也)だとか、政権をとる前から大嘘をついていたが、これはこの政権がつく嘘のプロローグのようなものだ。

これからどんな大嘘が飛び出すか楽しみにしよう。

(とりあえず、子ども手当て対象外の扶養家族を擁する家庭は増税されるのでお楽しみに♪)


さらに、人権擁護法案など左右を超えて問題視するべき法律も作ろうとしている。

外国人参政権の問題もある。

教育もまた日教組の影響力が強くなるか。

まづは学力テストは再び廃止されそうだ。


告白しておくと、民主党政権になって今後、起こりうるだろう変化について私は少しわくわくしている。

自分自身に直接関ってくることも多々あるので、本当は嫌で仕方ないのだが、かかる変化に国民はどういうリアクションを示すのか、マスコミはどのような報道姿勢で臨むのかいろいろ興味が尽きないのだ。

いわば、傍観者として眺めるならば、これからの日本の状況は読めなくて面白い。

だが、繰り返すが当事者としては最悪の状況だ。

今日、民主党に入れた人は今後痛い目に遭っても文句をいうなよ。

自業自得なのだから。


前回の選挙のあとは、小泉自民の構造改革によって国民が痛い目を見た。

今度の民主党政権で国民はどんな痛い目をみるのだろう。