最近仲良くしている友人が、とても器用でなんでもできる。

 

料理はもちろん、子どもの服も作ったりするし(しかも可愛い)、家のDIYもするし、ガーデニング、家電の修理、編み物・・・etc 取りあえず私が知る限り彼女にできないものはないと思う。

仕事もバリバリしている。

 

彼女は自分の髪も自分で切ったり染めたりする。これが本当に上手で、ブリーチをしたり、ハイライトを入れたりも全部自分でするらしい。もちろん旦那さんや子供たちの髪も彼女が切っている。

 

器用すぎる。

 

なんでもできる上、おまけに旦那さんがまぁまぁの高給取りで、家も結構な良い所に住んでいるので周りからのやっかみが多い。

 

彼女が子供服を作ったり、自分で髪を切ったりするのは、自分でできるからやっているのだが、中には「あの人ケチだから全部自分でやるんでしょ」「節約というより、ただのケチよね~」などと言う人がいる。

「私は、髪くらいは美容院でちゃんと綺麗に整えてもらいたいから、美容院代は惜しまないわ!」と。

 

ケチで、自分でできるんなら良いんじゃないの?

ケチなくせに自分じゃ何もできないから、大概の人は美容院に行くんでしょ。

できるからやる、そしてそれが節約に繋がるのは素敵な事だと思う。

エコだし。余計なお金を使わなくていい。その分家族で美味しいご飯を食べに行ったり、旅行に行ったりできるなら、私はその方が良いと思う。

 

時々私も彼女に嫉妬する時がある。「同じ女で同じ主婦なのに、こんなに出来が違う??」と。でもそれより羨望の方が強い。

いつも「いいなぁ~」と思って彼女の話を聞いている。

 

私も周りにやっかまれるような女になりたい!

 

 

年が明けてすぐくらいに、新年のあいさつを兼ねて友人Y子ちゃんから久しぶりに連絡が来て驚いた。

Y子ちゃんとはここに引っ越してくる前に仲良くしていたので、もう10年ほど会っていない。

 

「ねぇ、SNS見た? K子ちゃんちょっとヤバいんだけど。何か聞いてる?」

 

K子ちゃんも前住んでいた町で仲良くしていたので、引っ越してからはしばらく会っていないし連絡も取っていない。

その後K子ちゃんも別の街に引っ越したので、Y子ちゃんも数年会っていないそう。

 

何事かと思い、あまり注目して見ていなかったK子ちゃんのSNSを見てみた。

 

あー、なるほど。

これはなかなかヤバいかも・・・(笑)

 

元々まったく化粧っけがなく、ちょっとぽっちゃりしていたK子ちゃん。

歳は確か私の2つか3つ上だったはずだから、私と同じくがっつりアラフィフ。

世話好きでよくしゃべり、愛嬌があって友だちが多い。

 

SNSを覗くと、そんなK子ちゃんがバッチリ化粧をして髪も明るく染め、ちょっと露出の多いワンピースを着て楽し気に写真に写っていたので驚いた。

これはY子ちゃんも驚くはずだ。

 

残念ながら「すごい! 垢ぬけて綺麗になったね!」とかいう驚きでは全くない。

 

「なんじゃこりゃ・・???」という困惑の方が強かった。

 

 

髪型と言い化粧といい服装といい全部がちぐはぐで、正直「キレイ」とはほど遠い。

もともとそんなに器量が良いタイプではないのに、見よう見まねで化粧をしたのか、「若作り」感満載のメイクとファッション。

それでも、こんなに楽しそうに笑ってSNSに何枚も写真を載せている所を見ると、人に見せたいのだろうし、なんなら褒めてほしいのだと思う。

見せびらかしたい、という感じ。

 

写真のK子ちゃんはどれもモデルのようなポーズを取っているのだが、全然さまになっていない。

何度見ても「なにこれ・・・?」と言わずにはいられないものばかりで、滑稽すぎて可哀そうに思えてきた。

 

誰かに騙されたりしてる??

ロマンス詐欺に引っかかってない???

 

いや、そんなはずはないとは思うが、何かが起こっていないとこんな事にはなっていないと思うのだけど・・・・

 

 

私もすぐさまY子ちゃんにメッセージを送った。

「思った以上にヤバいね。私もしばらく会ってないから全然状況がわからないんだけど、これはきっと何かあったんだと思うよ」

 

その後Y子ちゃんが他の友だちに聞いた話によると、K子ちゃんはずっとダイエットを頑張っていて、ここ数年で15キロほど痩せたらしい。

3人いる子供たちも上2人が成人し、一番下の女の子ももう高校生とかなので手がかからないし、20代半ばからずっと育児ばかりしてきたのがやっと落ち着いて、今になって「弾けた」のではないか、と周りは言っているらしい。

 

 

なるほど。

高校や大学に進学する時にいわゆる「デビュー」する子がいるが、K子ちゃんはアラフィフデビューだ。

 

 

一番ヤバいタイプのアラフィフ女じゃないか・・・w

 

私が知っているK子ちゃんは全くそんなタイプではないと思っていたのに。

 

 

痩せて化粧をして綺麗な服を着てみたら、楽しくなってしまったのだろう。

周りにもおだてられたりしているのかな、きっと。

今までのK子ちゃんを知っている私たちからすればただただ「痛い」のだが、K子ちゃん自身は「イケてる」と思っているのだろう。

 

こうなるともう誰にも止められない。

本人は「イケている」と思っているのだから。

 

まぁ、とりあえず、詐欺とかにあっていなくてホッとした。

 

いや、けど、この調子だと悪い男に騙されそうだな・・

 

 

噂には聞いていたが、本当にいるんだな、アラフィフデビューする人。

自分がアラフィフになってみて、周りに結構そういう人がいて驚く。

大抵が20代前半や半ばで結婚し、早くから育児をしてきた人たち。

周りの友だちはまだまだ遊んでいる時に、夜フラフラ出歩くこともせず地道に育児をやってきた。

そういう人たちは今ちょうど子供が成人する時期で、これからはお金や時間を自分のためだけに使えるようになり、お洒落をして出かけたり、20代に遊べなかった時間を今取り戻そうとしている。

不倫してしまう人も結構多い。

みんな「こんなに楽しいなら、ちょっとくらい結婚や出産は遅くても良かったから、20代の若い時にもっと遊んでおけばよかったー」と言う。

 

逆もしかりで、アラフィフ独身女性は「もっと若いうちからちゃんと婚活すればよかった」と言う。

 

 

地味なK子ちゃんしか知らない私たちは突然のアラフィフデビューに驚いたが、でもまぁ、誰に迷惑をかけるわけでもないし、周りは多少いたたまれない気持ちで見ているが、本人が楽しいのならそれでいいのかな、と思う。

 

さすがにK子ちゃんほど激変する勇気はないが、私も楽しいアラフィフ生活を送るためにもうちょっと努力しよう、と思えた。

 

勇気をくれてありがとう、K子ちゃん!!(笑)

よく「天は二物を与えず」と言うが、私の周りを見てみても、二物を持っている人はたくさんいるし、そういう人は二物どころか三物も四物も持っている。

 

今まで世界数か国で暮らし色々な人に出会ってきたが、日本人だけに限らず、どこの国でも大概そうだった。

天は完全に二物を与えている。

 

しかも、出来る人ほど三物も四物も持っている。

 

 

先日友人の紹介で会ったA美さん。

出会った瞬間「わ、なんかキラキラしてて可愛らしい人」と思った。

40代半ばのふっくらした普通のおばさんだが。

その人は、子供がまだ小学生なので仕事を辞めて今は専業主婦をしているそうなのだが、肌も髪も爪も綺麗に整えられていて、服もシンプルなのにちょっとお洒落でA美さんにとても似合っていた。

話を聞くと、どうも料理も上手らしく、他にも裁縫や編み物も得意で、自分でアクセサリーなども作るそう。

話も面白いし身のこなしもスマートで、見るからに頭も性格も良さそう。

言葉の端々に品があり、おまけに字もキレイ。

旦那さんは車のエンジニアをしているそうだが、A美さんは専業主婦なので「生活に余裕がないのよ~」なんて言っていて、確かに金銭的にはそれほど余裕があるわけではないだろうが、A美さんの人柄を見ていると、日々丁寧に暮らしているのがよくわかる。

節約とかも上手そう。

というか、なんでもちゃんと上手にそつなくこなしそう。

 

その一方、A美さんと会った時に一緒にいた別の友人B子。

彼女とはもう5年くらい知り合いだが、初めて会った時から「うわ、なんかひとクセありそう・・」と思っていた。

 

B子はA美さんとほぼ同じ歳だと思うが、人となりはほぼ真逆。

言葉使いは下品だし、いつも人の悪口や陰口ばかり言っている。

「あの人、いっつも同じ服着てて貧乏くさいわ~」とか「この前うちに来た時くつ下に穴が開いてたのよ」とか言っている割には自分もいつも毛玉だらけの安そうなセーターを着ているし、そもそもファッションセンスがダサい。

「あの人、田舎者だから」とか「あの人のダンナさん、給料安いらしいよ」とか平気でみんなの前で言うが、どう見てもB子の方がダサくて田舎者みたいだし(実際は横浜出身)、B子のダンナだって別に給料が良いわけではない(なんなら普通の「労働階級」)。

おまけに字は汚く、裁縫や工作なども全く何もできないらしいし、料理もいまいち、髪型もいつも後ろでギュッと結んだひっつめでヘアアレンジやネイルなど自分で何もできないほど不器用。

髪はごわごわで剛毛、ムダ毛も多くて気になる。

いつもスッピンなので乾燥肌なのか肌も汚いし、最近シミも目立つ。

どこを取っても「素敵」要素がない。

 

B子もその時A美さんと初対面だったのだが、キラキラしたA美さんが気に入らなかったようで、「え、A美さんてあそこの町で暮らしてるの? えー、何もないからつまらないでしょう?」「なんであんな面白くない町で暮らそうと思ったの?」とA美さんにズケズケ聞いていた。

A美さんが住んでいる町は確かに何もない小さな町だが、茅葺き屋根の可愛い家が多く並んでいて「小さくて美しい町」とこの辺では結構有名で観光客がよく立ち寄るような所。

B子が暮らしている町の方がただの住宅街で100倍面白くない。

A美さんはB子のイヤミな質問にも嫌な顔ひとつせず、「まぁ確かに何もないけど、人もいないし、静かでのどかで良いよ~」と答えていた。

すると周りの他の友人が「A美さんの町、おとぎ話に出てくる町みたいで可愛いよね~。川も流れてて綺麗だし、私よく家族で散歩に行ったりするよ~」とか、「そうそう、あそここの前『小さくて美しい町』だったか『訪れた方が良い町』10選かなんかに選ばれててローカル新聞に載ったらしいよ」と言い始め、バツが悪いB子は「あ、まぁ、確かにそうかもね。自然に囲まれてて静かだよね~」と最終的には賛同していた。

 

本当にダサい。

 

誰ももちろん口にはしないが、恐らくその場にいたみんなが思っていたと思う。

 

 

A美さんは誰がどう見ても三物も四物も持っている人。

突出したものはないかもしれないが、すべてにおいてバランスが良い。

B子は三物四物どころか二物もない。

何をしても冴えない。

いわゆる「ブス」。

 

痩せているとか太っているとか、顔が可愛いとかかわいくないとか、そういう次元の「ブス」ではなく、人間的に「不細工」。

 

日本にも「ブス」は多いだろうが、やっぱり海外在住日本人の「ブス」は目立つ。

元々人数が少ない上に小さなコミュニティなので、その中で「出来る人」と「出来ない人」の差は顕著。

 

 面倒なので、私は美人ともブスともなるべく関わらないようにひっそり生きている。

日曜日は珍しくダンナが晩ご飯を作ってくれた。

少し風邪気味で頭も痛かったし、有難かった。

 

晩ご飯を食べた後、私は寝室でゴロゴロしながら動画を見たりして、そのまま寝たのだけど、月曜日の朝子供たちのお弁当を作ろうとキッチンに降りて行ってビックリ。

 

洗い物が山のように置いてあった。

生ごみもそこら辺に置きっぱなし。

包丁もまな板も夜使ったまま洗わず放置。

 

一応、子供たちのお弁当は作ったが、荒れ放題のキッチンを見て家事をする気が失せ、その日は一切の家事を放棄した。

洗い物も生ごみもそのまま放置した。

 

夕方子供たちを連れて出かけなくてはいけない用があり、その間に旦那が仕事から帰って来るはずなので、「もしかしたら少しくらい片づけてくれるかな・・?」と期待した。

 

ま、5%くらいの期待だったが。

 

でも、5%の期待ですら裏切られた。

用事を済ませて20時前に帰宅すると、洗い物も生ごみも微動だにせずそこに置いてあった。

包丁もまな板も汚れたまま全く同じ場所にある。

 

5%の期待の中に「晩ご飯の準備もしてくれるかな? しないとしても、『何かテイクアウトでもする?』とか言ってくれるかも・・?」というのも入っていたが、やっぱりそれもない。

そりゃそうだ、自分が汚した食器や調理器具さえそのままなのに、そんな気の利いた事が言えるような人じゃない。

 

わかっているから始めから5%しか期待しないのだが、毎度、「なんで5%も期待しちゃったんだろう・・」と自分に呆れる。

 

結局20時前から晩ご飯の準備をした。

 

その日私が家事を放棄したばっかりに、洗い物は2倍になり、ゴミも2倍。

結局私の仕事が増えただけだった。

 

作戦失敗。

 

今まで何度も同じ作戦を失敗している。

 

なんか納得がいかないので、何かポチろう。

いつも思う。

「結婚」とは、何のためにするものなのか・・

 

日本では、財産分与をはっきりさせるためにするものなのだと思うが、イギリスではそもそも「戸籍」がないので、結婚していてもしていなくてもあまり世間的に違いはなく、クラスの半分くらいは結婚していないパートナーとの間にできた子供で、兄弟姉妹で父親や母親が違うとか、一緒に暮らしていない・・などは結構当たり前。

子供たちは父親姓を名乗っていて、母親と苗字が違う、なんて子もたくさんいる。

 

 

イギリス人がこんなに「結婚」にこだわらないなんて知らなかった。

もっと早くに知っていたら、私も結婚なんかしなかったかもしれない。

 

でも、私の場合は渡英するにあたり長期滞在ビザが必要だったので、そのせいもあり日本での結婚証明は必須だった。

 

結婚していなければ、クリスマスやイースターなど、会いたくもない義理家族とわざわざ会わなくてもよかったかもしれないし、今思えば、私にとっての「結婚」はビザのためだけだったと思う。

 

実際、私はいまだに日本姓を名乗っている。

パスポートや銀行口座など全部日本姓。

日本の戸籍も旦那のカタカナ姓に変えていない。

 

それでも、普通に医療はイギリス人と同じように受けられるし、子供たちはちゃんとイギリス国籍をもらえているし、私たちが結婚していてもしていなくても、恐らく誰もそんな事には興味がないと思う。

そもそも苗字で人を呼ばないので、本当に、誰と誰が結婚しているとか、誰と誰が血がつながっていないとか、一緒に暮らしているのに苗字が違うとか、まずわからない。

 

 

でも、あの当時は私もそれなりにダンナの事が好きだったし、結婚生活にも多大に期待をしていて、結婚当初は(特に第一子妊娠時は)本当に楽しくて幸せだった。

結婚してみないとわからない事もたくさんあるので、例え20年前に戻れたとしても、やっぱりまた夫と結婚してしまっていたかもしれないな、とも思う。

 

 

ただ、「生まれ変わってもまた今のダンナさんと結婚したいか?」と問われれば自信を持って「NO」と答える。

来世では絶対にダンナとは結婚しない。

 

でも、これもまた、結婚してみないと義父母や小姑の実態がわからないので今なら間違いなく「No」と答えるが、もしはじめから義父母や小姑が付いて来ないのであれば、ダンナとの結婚はアリかな・・と思う。

 

 

・・・不毛だな(笑)