こんにちは、ふじおです。

今回ご紹介するのは、1月3日から先週16日までシネマ・クレールで上映していた「ぼくとパパ、約束の週末」です。

この映画は、2023年にドイツで公開され「ミッション:インポッシブル/デッドレココニング①」を押さえ大ヒットしたそうです。

 

この作品は、特別な感性を持つ自閉症のジェイソンとパパのミルコが週末ドイツにある全56のサッカーチームのスタジアムを回るという実話です。

 

ジェイソンは幼いころから生活に独自のこだわりがあり、それを守られないとパニックを起こします。

小学校でからかわれていたジェイソンは、ある日、クラスメイトから推しのサッカーチームを訊かれます。

特に推しが無かったジェイソンは、全56チームのスタジアムに行き設備などを確認するとともに、実際に試合を見て、総合評価で推しのチームを決めるという宣言をします。

そして週末ごとにパパとドイツ中のサッカースタジアムを見て回る旅が始まります。

 

作品の中で、ジェイソンが言った言葉に、私はハッとさせられました。

ジェイソンがパニックを起こしている時、「ぼくの頭の中は、戦争を起こしているんだ」と。

自閉症スペクトラムの方がパニックを起こしている時は、脳が爆発しそうなくらい大変なことになっているという心情が良く解りました。

 

また、パパに怒られて、居なくなったジェイソンを探し回ったパパが、ようやくエレベーターの中にいるジェイソンを見付けて、「あの子はずっとエレベーターの中にいるんだ」と、ジェイソンの自閉症を理解したことを吐露します。

自閉症スペクトラムの方は、エレベーターの中のように、自分という閉ざされた世界の中で、外の世界との折り合いに葛藤しているのです。

 

親子であってもなかなかお互いを理解できず、ぶつかったりや悩んだりすることはありますが、少しずつお互いを理解し合い、共に歩んでいる親子に、同じ父親として感動しました。

 

特に難しい自閉症児ジェイソンを演じたセシリオ・アンドレセン君の演技は必見です。

岡山での上映は終わってしまいましたが、見る機会がありましたら、見て損はありません。感動すること請け合いです!