こんにちは、ふじおです。
3/10岡山コンベンションセンターにて、久々に対面で開催されたキッズ*ファースト主催の「こどもたちのことばとこころをはぐくむ講演会12」に参加しました
講師は早島クリニックの院長で、キッズ*ファーストの理事長でもある福島邦博先生と東京学芸大学で特別支援教育に携わっている大鹿綾准教授です。
今回のテーマは「難聴児や発達障害児の長期的な支援」について
まず福島先生の講演でした。
テーマは「レジリエンス」と「コーピング」について。
「レジリエンス(resilience)」とは「復元力」を原義とし、心理学で「心の回復力」や「しなやかさ」、「打たれ強さ」という意味で使われています。
「コーピング(coping)」とはストレスに対する「対処方法」という意味です。
つまり、「レジリエンス」は、心の体力。試練を乗り越える力です。しかし、子どもによって個性や特性が異なるため、身に付けるのはなかなか難しいです。
一方、「コーピング」は、心の防御力。ストレスを回避する方法です。これは社会人には身に付けたい能力で、この技術を子どものうちから養っていくことがベターです
福島先生はコーピングの5つのスキルとして、
①問題解決型コーピング
②情緒焦点型コーピング
③社会的支援型コーピング
④回避型コーピング
⑤意味付け型コーピング
を紹介されました。
①は直接問題を解決することでストレスを乗り越える方法。
②は感情に焦点を置いて、気晴らししたり、ストレスを発散したりする方法。
③は周囲の人々から支援を受けることでストレスを軽減する方法。
④はストレスを回避することでストレスを軽減する方法。
⑤はストレスに対して意味を見出すことでストレスを軽減する方法。
ただし①と⑤は、過度に用い過ぎると本人が潰れてしまう危険性を孕んでいるので要注意
特に発達障害者は自分のストレスの限界を自覚しにくいので、周囲の人が気にかけておく必要があります
結局コーピングスキルを高めるためには、ストレスを感じた時、ノートに書き出すなりして言語化することや、ストレスとの度合いを5段階評価など数値で表し客観的に自己認識することが良いです。
それを意識しながら積み重ねていくと、いつも福島先生が仰っているセルフアドボカシー(自己権利擁護)に繋がっていくと思います。
次回は大鹿先生のお話を報告します。
お楽しみに