こんにちは、ふじおです。

2024年がスタートしました。

本年もよろしくお願いいたします。

 

さて、今回ご紹介するのは、年始3日にNHKで放送していた映画「桜色の風が咲く」です。

この映画は、2022年に公開された、世界で初めて盲聾者の大学教授となった福島智氏(東京大学先端科学技術研究センター教授)と母親の令子さんの実話を基に描いた人間ドラマです。

福島氏は1962(昭和37)年に3人兄弟(男ばかり)の末っ子として生まれ、生後5ヶ月で眼病を患い3歳で右目、9歳で左目を失明します。18歳の時に特発性難聴で失聴全盲聾者になりました。

当時は、周囲の偏見もあり、障害者として生活するにはまだまだ困難な時代でした。

小学校の時は、右目の義眼を冷やかされ、父親は学校教師でしたが子育てに積極的ではありませんでした。

この作品は福島氏が大学を目指すまでの人生と、それをサポートした母親を中心に描かれています。

作品の中では、福島氏が同級生にからかわれたり、葛藤したりしたこと。充分な夫の支えを得られず、孤軍奮闘する令子氏が点字を覚え、サポートする中で編み出した指点字。母親から充分に関わってもらえなかったきょうだいの不満。教師としての重責からなかなか妻のサポートや家事ができず、夫婦関係にも溝ができてしまう夫など。

障害当事者・親・きょうだい・同級生・医者など、様々な視点で見ることができます。

そうした困難にも、時には挫折することもありましたが乗り越え、明るく進んでいく福島氏に大きな勇気をもらえました。

障害を持ちながら、世界で初めて盲聾者の大学教授となり、現在は東京大学でバリアフリーの研究をされていることに深い敬意を表します。