こんにちは、ふじおです。
先日第169回芥川賞が発表され、市川沙央さんの『ハンチバック』(文藝春秋 2023年刊)が受賞されました。
私は未読なのですが、アマゾンによると、
「井沢釈華の背骨は右肺を押しつぶす形で極度に湾曲し、歩道に靴底を引きずって歩くことをしなくなって、もうすぐ30年になる。
両親が終の棲家として遺したグループホームの、十畳ほどの部屋から釈華は、某有名私大の通信課程に通い、しがないコタツ記事を書いては収入の全額を寄付し、18禁TL小説をサイトに投稿し、零細アカウントで「生まれ変わったら高級娼婦になりたい」とつぶやく。
ところがある日、グループホームのヘルパー・田中に、Twitterのアカウントを知られていることが発覚し——。」
というストーリーのようです。
作者の市川さんも、作中の主人公と同じ障害者です。
10歳の頃、筋疾患先天性ミオパチーと診断されたそうです。
受賞発表の会見で、市川さんは電動車椅子で登壇されました。
記者からの質問に答えてこう述べられました。
「(障害)当事者の作家がいなかったことを問題視してこの小説を書いた。芥川賞にも、(障害者の)受賞者も(障害者を扱った)作品もあまりなかった。“初”だと書かれるのだろうが、どうしてそれが2023年にもなって初めてなのか、それをみんなで考えてもらいたいと思っている」(丸カッコ内の補足はふじお)と。
そして「読書バリアフリー」を訴えました。
ところで、2019年の参院選で、れいわ新選組から立候補した重度の身体障害者である舩後(ふなご)靖彦さん(筋萎縮性側索硬化症[ALS]患者)と、木村英子さん(脳性まひ)が初当選したことは記憶に新しいと思います。
障害者ことは、当事者が一番よく知っています
可能であるなら、市川さんや舩後さんや木村さんのように、障害者である当事者が積極的に発言してくれることがもっとも説得力があるし、訴求力があります
そこから私たちが障害や障害者のことを知り、個々の意識や社会環境をより良くしていけることが望ましい未来の姿
だと思います