こんにちは、ふじおです。
もっと早くにアップしようと思っていたのですが、なかなかできず……。
今回は先週テレビで観た「こんな夜更けにバナナかよ」についてです。
この映画は公開当時から夫婦で観てみたいねと話していた作品で、結局公開時には観られず、今回
テレビ放映を期に満を持して夫婦で観ました。
この話は、主人公で、難病の筋ジストロフィーを患い、体で動かせるのは首と手だけという鹿野靖明34歳。鹿野の生活支援ボランティアをする医大生の田中久。田中の恋人で、田中に誘われ、ひょんなことから鹿野の生活支援ボランティアを手伝うことになった安堂美咲の3人を中心に、鹿野と彼を助ける生活支援ボランティア(鹿野は“ボラ”と呼んでいる)が関わり合う中で心境が変化し、強い絆を持つという話です。タイトルの副題「愛しき実話」とあるとおり、実在した人物鹿野と彼のボランティアを描いた渡辺一史のノンフィクションが原作です。
主人公の鹿野を演じるのは大泉洋。ボラの医大生田中を三浦春馬。田中の恋人安堂を高畑充希が演じています。
自分では動くことができない鹿野。
施設で一生過ごすことは嫌だと、施設を出て自立生活を開始します。
その鹿野の一人暮らしを支えるのが24時間の生活支援ボランティアたち。
タイトルにあるとおり、鹿野が夜中に
バナナが食べたいと言い出し、安堂が探し回り、漸く1本バナナを買ってくるということから物語が始まります。
ボラに対してワガママとも思える要求をします。
鹿野がこうした要求をするのは、「障害者だって自立して生活をしたい」ということ。
自分で動けないことはボランティアの助けを借りればいい。
講演などをとおして、自分の自立生活を発信することで、同じような境遇を持つ障害者に自立できるんだという希望を与えることにつながっています。
障害者の自立支援の問題。
アメリカで起こったこの問題提起は、日本では法的な整備も含め、まだまだ充分ではありません。
障害者だって、ただ生きているだけの生活に満足するでしょうか?
いえ、健常者と同じように、好きな所に行きたいし、
好きなものを食べたいはずです。
障害があるというだけで、行動を制限される。そういった境遇を受け入れ、諦めている障害者の方も多いはずです。
家族もそう思っていることでしょう。
しかし、障害者にだって自由に生きる権利があります。
もっと声を上げていいんです。
自力でできない分は、他力で補う。
他力で本願が叶うよう、行政が法を整備し支援体制を構築すれば、障害者にだって、健常者と同じように自立生活ができるようになるはずです。
そしてそうした社会体制は、障害児を持つ親にとっても、自分亡き後の我が子の将来を思う時、安心につながるでしょう。
“できない理由を探すより、できる理由をたくさん探す方が楽しくないですか?”