こんにちは、ふじおです。

報告が遅くなりましたが、2月5日(水)、保育室空間における良好な建築音響づくりとその効果の検証に取り組んでおられる熊本大学工学部教授で日本建築学会子どものための音環境WG主査の川井敬二先生の講演を拝聴してきました。
子どものための建築音響設計~聞き取りやすく、騒がしくない空間づくり」というテーマで講演されました。
講演では、海外の音響設計事情の紹介・建築設計と音との関係(音響・遮音・吸音)・保育空間の音響設計、そして響きの低減による効果を検証した実験の結果について話され、子どもにとって幼保施設の音響設計の重要性を説かれました。
特に興味深かったのは、
・子どもは騒音や残響によって聞き取りの妨害を受けやすい。
・小学校では低学年ほど、騒音による文章理解度の影響を受けやすい。
・保育室の天井に吸音材を設置したところ、聴覚や情緒に改善がみられた。
・熊本県熊本市と合志市の認可保育所では、吸音材が用いられている保育室は1割程度しかない。

ということでした。

娘が在籍している倉敷市立老松小学校は、市内で唯一の難聴学級があります。
平成27年にぽってりフラワー入学した時、学校校舎が新築されました。しかし難聴学級の教室は音響設計が全く配慮されていませんでした
その後、在籍の保護者が毎年倉敷市教育委員会に要望活動をし、現在運動場側と廊下側に遮音カーテンが設置され、複々式による残響抑止策として高さ2mほどのパーティションが2枚設置されました。
遮音カーテンによって外部からの音を軽減できたようです。
その一方で、パーティションは視覚的に遮ることによって、授業中の注意散漫を抑止することはできましたが、パーティションの上部と天井の間は、空いているため、音は漏れています。
昨秋の要望活動で今年1月にお祝いカーペットが敷設されました。これによって吸音効果があると思います。
しかし、川井先生にお伺いすると、まだ不十分で、天井に吸音材を設置することでより残響を軽減できるとのことでした。
市教委に要望し続けて4年になります。4月から娘も6年生になります。
今後入学する難聴児のためにも、更なる教室の音環境の改善に向けて要望を続けていこうと思います筋肉ウインク