こんにちは、ふじおです。

17日の談話会にご来場いただいた皆さん、ご参加いただきありがとうございました。

つな館からのポイントの話の後、つな館メンバーと参加者全員での座談会形式のフリートークでは、和やかな雰囲気の中、参加者からの質問に、メンバーが具体的な体験談で答えるなど大盛況でした。

私は専らお子さんの子守ばかりしていましたが……。

さて、今回ご紹介する本は、脇中起余子氏の『聴覚障害教育 これまでとこれから:コミュニケーション論争・9歳の壁・障害認識を中心に』(北大路書房刊 2009年)です。

著者の脇中氏自身が新生児の時に薬の副作用で失聴した聴覚障害者で、聾学校教諭です。

聴覚障害児教育の歴史や著者の具体的な経験談など、聴覚障害や聴覚障害児について1冊で幅広く詳しく知ることができる本です。

談話会での取り上げた授業をするにあたって教員に配慮していただくことも第9章に取り上げられています。

参考までにこの本の章立てを列挙しておきます。

 

<目次>

第1章 聞こえの仕組みと聴覚障害

第2章 聴覚障害ゆえに遭遇する場面

第3章 聴覚障害教育の歴史(1)

第4章 聴覚障害教育の歴史(2)

第5章 筆者の経験から

第6章 現在の日本における聴覚障害教育

第7章 聴覚障害児に見られる「つまずき」

第8章 「9歳の壁」と「手話-手話論争」

第9章 学力獲得のために必要な手立て

第10章 伝わることと学力獲得の間のずれ

第11章 障害認識のためのいろいろな取り組み

第12章 今後の聴覚障害教育

補章 Q&A形式で深める聴覚障害への理解

 

聴者の保護者にとって、難聴の我が子を日々見ているものの、聴覚障害に対して本質的に知ることはできません。

しかし私は、知ろうとする努力はすべきだと考えます。

より近付きたいと思っています。

この本は、聴者の保護者が知っておくべき聴覚障害のことと、我が子に何をすべきかなど示唆に富んだ内容になっています。

是非ご一読ください。おススメです!