買い占めという意味で、もっとも卑劣なのは、投資家による円買いです。
すでに戦後最高値を軽々と更新。1ドル76円台までなりました。
これは、復興に向けて円資金が必要であるということで、ドルを円に変える動きを予測したものです。
簡単に説明すると、もしもドルを持っていた企業が必要に刈られて100万円資金が欲しいとします。
これまでは1ドル100円だったので、1万ドルを円に変えれば100万円になりました。
ところが、1ドルが80円の円高になった場合は1万2500ドルを円に変えないと、100万円が手に入りません。
つまり、余計に2500ドルもかかってしまいます。
では、だれがその2500ドルを儲けるかといえばあらかじめ円を買っておいた投資家です。
彼らはなんの苦労もせず、その企業に100万円を渡す代わりに、1万2500ドルを手に入れられるわけです。
もちろん、こんな単純な話ではありませんが、こうして、売り買いを操作することにより莫大な利益を得ている投資家がたくさんいるのです。
彼らには対抗するために、先進7か国が協調してドル買いを行いましたが、引き戻すために、とてつもない資金を使いました。
それも投資家の儲けに繋がっているから始末が悪いわけです。
こうして、円高になると、日本はいくらよい商品を輸出しても自国通貨に換算すると利益が上がらず、企業業績は停滞していきます。その対抗策として、企業はどんどん海外へとその工場や本社までを移転してしまいます。
そうなると、日本経済はどんどん疲弊していくわけです。
その対抗策はなにか。
実は簡単なんです。アメリカも行っているように、じゃぶじゃぶとお金を発行して、無理やりお金の価値を下げるのです。
しかし、それが競争のようになれば、いずれ世界経済は破談を迎えるわけです。
さあ、どうすればよいのでしょうか。このままいけば、経済停滞による世界戦争は避けられないだろうと言われています。