今回は、チチェンイッツァ遺跡のすぐ近くにある

Yaxunah(ヤシュナ)という遺跡をご紹介します。

 

場所はこちら。

 

トゥルムからだと車で2時間半ほど、

チチェンイッツァからだと車で30分ほどの場所にあります。

 

実は、こちらの遺跡は

イシュカバル(Ixchkabal)遺跡同様、

まだINAHの公式HPでは

何も情報が取り上げられていない遺跡です。

 

しかしながら、

この遺跡の土地を持っているEjidos(エヒードス:地主さん)が

勝手に整備して、勝手に入場料を取って

一般公開しています。

 

なので、メキシコの一時居住権や永住権のカードを持っていても

日曜日にタダになるという恩恵はありません。笑

 

しかも、明確に入場料が書いてある看板がないので

本来はいくらなのかもわかりません。

 

私は150ペソ取られました。(駐車料金はタダです)

多分、外国人値段だと思います。笑

 

150ペソなんて、高すぎるでしょう?と

他の遺跡の名前を出して抗議してみましたが

「あれはINAHがやってるから、うちとは違う」

と言われてしまいました。笑

 

まあ、致し方ないですね・・・。

 

****

 

ヤシュナ遺跡が、なぜ重要かというと

チチェンイッツァよりも、もっと古い時代から

建造が始まった都市であり

なんと、コバ遺跡とサクベ(Sacbe:マヤ時代の道)で

繋がっていたからです。

 

こちらが、ヤシュナとコバの位置関係ですが

直線距離で100kmぐらいあるんですよ!

ここに道が作られていたというのですから、

すごいことです!

 

ヤシュナ遺跡の地域に居住が始まったのは

紀元前450年ぐらいだということなので

かなり古い時代からだということがわかります。

 

しかしながら、コバとの間にサクベが作られたのは

紀元後600年ぐらいということですから

少しずつ大きな都市として、

発展していったのでしょう。

 

***

 

私はこの遺跡の名前と場所を、

チチェンイッツァのガードマンに聞いたのですが

(観光客はほとんど行かないと言われた)

 

いつもマヤ情報を勉強している

マヤ遺跡探訪さんのサイトを見たら

ちゃんと2008年に訪れていらっしゃって

さすがだな・・・と思いました。

 

マヤ遺跡探訪さんのサイトでは

今から16年前の、

ヤシュナ遺跡の姿が紹介されていて

全く違うので、

よろしければ、ご覧になってみてください!

 

なお、ヤシュナの遺跡に関しては、

こちらの英語のサイトに詳しく載っていたので

地図もお借りしながら、

説明説明させていただこうと思います!

 

 

*****

 

チチェンイッツァから、20kmほど田舎道を南に下ったところに

ヤシュナ遺跡の入り口があります。

舗装道路は、それほどコンディションが悪くありませんでしたが

ところどころ、穴が開いていました。

まあ、ちょっと田舎に入れば普通のことです。

 

そしてINAHの看板とは全く別の

綺麗なおしゃれなサインが掲げられていました。

 

砂利道を走っていくと

すぐに駐車場が見えてきました。

 

そして綺麗なパラパが作られており

外国人旅行客がいっぱいいました。

 

トイレまでしっかり!

 

どうやら、Amigo Toursという

大きな旅行会社が

チチェンイッツァと合わせてヤシュナ遺跡を訪れる

パッケージツアーを売り出しているらしいんです。

 

それで、週末は、

この遺跡内に宿泊するというツアーがあるらしく、

外国人が遺跡内にキャンプするらしいんですね。

 

遺跡内に勝手に人を泊まらせることができるなんて

Ejidos(地主)が管理しているが故のことですね。

 

INAHが管理している遺跡で

こんなツアーは絶対にできないでしょうから・・・。

 

そういうわけで、Amigo Toursのお金を使って

それぞれの建造物の名前を書いた看板を立てたり

宿泊用のトイレなどの施設を作ったり

しているようです。

 

まあ、ツアー会社が

この遺跡のパトロンみたいな雰囲気なんでしょうね。

 

そんなわけで、知恵のついたEjidosが

外国人観光客に、法外な入場料を請求しているわけです。笑

 

ちなみに、遺跡から戻ってきてから

こちらの英語のサイトを見て、Yaxunahの町に

博物館があることを知りました。笑

 

 

 

Yaxunah遺跡の方が、手前にあって、

町を通らずに遺跡に行くことができたので

全く知らないまま

訪れもせずに引き返してきてしまいました。残念!

 

次回行くことがあれば

博物館の方もみようと思います!

 

****

 

こちらがヤシュナ遺跡内の地図です。

中心に🔴を書いたところが

駐車場になっています。

こうやってみると、広大な敷地なのですが

簡単に歩いてみて回れるところは

かなり狭い範囲でした。

それにしてもこの範囲に650以上の建物が確認されているそうですから

巨大な都市だったことは間違い無いですよね!?

 

 

地図で言うと、赤く四角で囲った2箇所が

修復されていて、見応えがある部分です。

それ以外の部分は、

私が歩き回った感じでは

まだ森に埋もれているか

石がゴロゴロした状態でした。

 

特に地図上の一番下にあるGrupos del Surと書かれている

南のグループは、

道標もなく、よくわかりませんでした。

 

****

 

ガイドさんを雇おうにも

誰もいなかったので

(入場料を支払った村の男性は

お金を受け取ったら、すぐに、どこかにいってしまった。笑)

 

地図も何もない中、

適当に歩いてみました。

 

まずは、駐車場を出て、遺跡の南側を散策。

 

ツアー会社がパトロンについているだけあって

だいぶ道は整備されており

建物の周りも綺麗に木がカットされていました。

 

 

上の写真で、遠くに見えている建造物が

地図上の赤い四角で囲ったもの。

「Templo de Guardianes」と名付けられていました。

見張人の神殿ってことでしょうかね?

 

近くで見るとこんな感じです。

 

正面に階段が復元されています。

しかし、石組みの方法がひどいので

絶対、勝手に再現したんだろうな・・と言う感じがします。

本当に、ちゃんとした考古学者が直したのかどうか

ちょっと疑わしいレベル・・・笑

 

神殿の上から、南東を見たところ。

木がこんもりとしているところには

遺跡がありそうな感じ・・・

 

こちらは北東を見たところ。

隣にもう一つ神殿があるのが見えます。

 

階段と下に広がる広場を上から見下ろしたところ(北側)

 

西側を見ると、こんもりと大きな山が見えます。

「絶対にピラミッド!」と確信できる大きさです。

こちらは後で行ってみることにします。

 

「見張人の神殿」を降りて、

さらに東側に行くと、円形の建造物が見えます。

 

地図で言うと、赤い四角で囲ったところだと思います・・・

位置関係としては

これであってると思うのですが、

図の上では四角い建物になっているので、ちょっと不安・・・

 

こんな感じです。

円形だからだと思いますが、「観測台」と言う名前がついています。

 

てっぺんはこんな感じ

 

頂上の少し下の段に、小さな祠みたいなのが見えました。

中には何も入っていませんでした。

 

下から見るとこんな感じ。

かなり雑に修復されているのがわかりますよね?

 

頂上からさらに東側を見たところ。

向こうのほうにこんもりしている木々がありますが

多分、何らかの建物群があるのでしょう。

 

階段を見下ろしたところ。

遺跡の石が使われて、綺麗に道が作られています。

できれば、遺跡の石は使って欲しく無いけど・・・笑

 

 

***

 

円形ピラミッドを降りて、

道に沿って、南方面に歩いていくと

いくつか建物群があります。

 

位置的には多分この建物。

 

基壇しか残っていないので

どんな建物だったかわからないし

そもそもこの修復で合ってるのかどうかもわかりませんが・・・

 

そしてしばらく南下すると、赤い四角で囲った建物に出ます。

Sacbe(サクベ:マヤの道)の入口で、

何とコバ遺跡に通じるサクベであることが記されています。

 

こちらがその建造物を北側から見たところ

 

こちらは、西側から東側に向かって、階段部分を撮影したところ

 

この階段を登っていきます。

 

そして頂上に登ると・・・

何と向こう側にはSacbe(サクベ・マヤの道)が・・・

これが真っ直ぐ、コバまで続いてたんですね・・・

 

 

サクベを歩けるところまで歩いて、

建造物を東側から見たところ

何となくスロープになっていますから

もしかしたら、

ラブナ遺跡とか、エクバラム遺跡とか、カバー遺跡とか

オシュキントッシュ遺跡みたいに

アーチになっていた可能性もありますよね・・・

 

***

 

次に、地図上の赤い四角で囲った部分にいきます。

ここにはMercado(市場)と言う標識が出ていました

 

円形で見るとこんな感じ

 

手前に、細長い建物があって、その奥に少しピラミッド上になった

建造物があります。

 

手前にある細長い建物が市場っぽく見えたんですかね?

食料保存庫みたいな役割だったのでしょうか?

 

 

南側を見たところ。

おそらく、この向こう側に南のグループがあるんだと思いますが

よくわかりませんでした。

 

修復は、とっても適当な感じで

階段もぐちゃぐちゃでした。

 

「市場」の建物から、サクベのある東側を見たところ

 

市場の建物から、

小高く、森に覆われたピラミッドを見たところ。

 

市場の建物を、北側から見たところ

 

****

 

では現時点で、ヤシュナ遺跡で登ることができる

最も高いピラミッドをご紹介します。

 

Templo Mayorと言う名前がついていました。笑

その名も大神殿!

 

場所はこちらです。

上に行った時には、双子のピラミッドのように感じたのですが

図面を見ると、ちょっと違うようですね。

 

登山口はこんな感じ。

はっきり言って、ただの山です。笑

なんの修復もされていません。

 

上に登っていくと、このような感じで、一度頂上に出ますが、

左右に分かれています。

左側(東)の方は、登れるように道が切り開かれていますが

右側(西)は、木々で覆われていて、登るのがちょっと難しそうでした。

 

こちらが、東側の頂上に向かう道。

ロープも何も無いので、慎重に登ります。

 

上に登ると、ちょっと頂上部分がひらけていました。

 

いい眺めー!東側は綺麗に木がカットしてあって

眺めがいいです。

 

見張人の神殿が見えます。

 

こちらは南東方面、コバに向かうサクベがある方向です。

 

西側は、隣にもう一つ別のピラミッドがあることもあって

眺めが悪いです。

 

東側の頂上から、東と西のピラミッドの真ん中にある低いところに降りてきました。

 

西側を見上げましたが

登っても、上は木に囲まれていて

見晴らしがよくなさそうだったので

やめました。

(蚊も多かったし・・・)

 

 

以上が、ヤシュナ遺跡で、現在公開されている

南側部分のご紹介でした。

 

次の記事では

最大の見どころである、北側をご紹介します!