■成人の日、二十歳の集い
2025年1月13日(月)は成人の日。
成人式は、大人の仲間入りをお祝いする行事。
華やかな振袖や羽織袴で式典に参加する若者の姿が各地で見られますね。
2022年4月から、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられました。
そのため、本来でしたら、18歳で参加するのですが、
「二十歳の集い」として20歳で、式典を行う自治体が多くあります。
(画像:フリー素材をお借りしています)
その理由としては
1.受験や就職の時期と重なる
2.親の経済的負担が重なる
3.飲酒ができない
などが言えます。
18歳と言えば、高校3年、受験や就職の準備で成人式があっても、
参加しにくい状況です。
それに加え春からの新しいステージでの準備にかかる費用、
親御さんの経済的負担も嵩みますね。
成人年齢が引き下げられても、
飲酒や喫煙は今まで通り20歳から。
大人の仲間入りということで、盛り上がり
お酒を呑む若者の姿が毎年見られます。
このような理由から、20歳で成人の集い、として開催される自治体が多いです。
■成人年齢が引き下げられ変わったこと
成人が引き下げられたものの、身体の健康などを考慮し、
飲酒や喫煙は現行のまま、20歳からとなりますが、
選挙権は18歳から得ることができ、
社会への若者の参加が期待されます。
同時に、高額なローンを組むことや
部屋の賃貸も親の同意がなくても
自分の意思で可能になりますので、
社会経験の少ない若者が、安易に契約を結び、
トラブルになりことも危惧されています。
2022年に民法が改正されたことにより、
20歳未満の若者も18歳を迎えれば、成人と認められ、
自分の意思決定でできることが増えた反面、
自分で負わなければならない責任も増えました。
■親の責任いつまで
では、親の責任は、どうでしょうか。
子どもが18歳を迎えると、責任はなくなるのでしょうか。
例えば、小学生の子どもが、
お友達に、うっかりケガを負わせた場合、
担任の先生が親に連絡をするでしょう。
そして親と一緒に、相手の所へ謝罪に行くかと思います。
中学生の場合はどうでしょうか。
公共の場で、中学生が騒いでいるのを目にすると、
「親の躾けは、どうなっているんだ」と思うことがあるでしょう。
厚生労働省の「児童虐待防止法」では、
「児童虐待とは、保護者がその監護する児童(18歳に満たない者)について行う、
身体的虐待・精神的虐待・心理的虐待・育児放棄の行為をいう」
とされています。
このらのことから言っても、
18歳未満の者に対しては親の責任があることが分かりますが、
それを過ぎるとどうでしょうか。
実際には、子どもが就職するまで、
親が経済的に負担を負っている家庭は多いと思います。
では、子どもが就職すれば親は、
子どもへの責任は一切負わなくてよいのでしょうか。
もし、子どもがなかなか就職しなければどうでしょうか。
■自立する子、なかなか自立しない子の育て方の違い
私たちは、時々
「いつまでも甘えさせているから、子どもが自立しない」という
言葉を聞くことがあります。
では、子どもを突き放すと、自立するのでしょうか。
もし、そうであれば、
「子どもが自立しない」と悩む親御さんはいないと思います。
子どもが自立しないのは、「甘え」が必要な時、
「甘ええることができなかった」ことが要因の大きなひとつです。
子どもが、甘えてきたとき、
(これは、金銭的なことや物質的なことではなく、
「抱っこして」「お話し聞いて」など情緒的に甘えてきた時です)
(画像:「比べない子育て」1万年堂出版より)
その時は、何か不安を感じていることが多いです。
その時、
「いつまでも甘えないの」
「一人でできるでしょう」と突き放せば、
子どもは、
「一度、親から離れると受け入れてもらえない」と感じ、
いつまでも親から離れることなく、
自立しようとしなくなるでしょう。
反対に、不安を感じた時、
いつでも温かく包み込んで受け入れてくる親が居れば、
子どもは本来の意欲と好奇心で、
どんどん自立をしようとします。
■子どもは急のその年齢になったのではありません
確かに、法律では子ども自身が責任を負わなければなりません。
ですが、子どもは急にその年齢になったのではありません。
18歳の子どもの人格形成や思考、行動には、
親の18年間の日常の関わりが大きく影響しています。
そう考えると、親の道義上の責任はあるのではないでしょうか。
子どもが18歳で成人としての自覚を持たなければならないのでしたら、
親は、子どもを18歳には、自立した大人に育てる責任を心がけたいですね。
(画像:「比べない子育て」1万年堂出版より)
下記記事は2022年1月執筆記事ですが
子どもが自立する子育てのコツ、大切な7つのこと
が書かれてあります。
mazon「比べない子育て」
家庭教育協会「子育ち親育ち」
代表 田宮由美