歯科と薬剤② | 肥田歯科医院・院長ブログ

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歯科で使用する薬剤として、もっとも代表的かつその使用を注意せねばならないものとして、麻酔薬があります。


処方する薬剤でも気をつけねばならないものは沢山ありますが、その使用頻度や種類にはバラツキがあり、歯科医院によっても使用したりしなかったりと多種多様であります。しかし、こと麻酔薬となると、おおむね使用しない日はないといっていいくらい歯科治療においてはポピュラーだと思われます。


しかし、その使用が多くなればなるほど、事故が起こりやすいのも事実で、使用が多いものほど注意が必要です。


特に前の記事でも述べた高血圧の方。


麻酔薬には血管収縮剤というものが含まれる(含まれない麻酔薬もあります)ため、高血圧の方に麻酔を使用する際には、その方がどの程度血圧をコントロールされているのかを、必ずチェックする必要があります。


適度に降圧剤を服用されている方への麻酔薬の使用は問題ありませんが、血圧が150以上にもなるのに、その血圧をコントロールされていなかったり、あるいは血圧そのものを把握されていないなどと言った方はかなり要注意です。


歯科治療をお受けになる前には、特に高齢の方は、ご自身の血圧のチェックを怠らず、そのうえで歯科治療を受診ください。


これは高齢の方だけに限りません。


血圧の高い方は若年層にも増えつつあり、40代あるいは30代にも生活習慣に乱れのある方などでは、それこそかなりの高血圧にも関わらず、その血圧すら把握されてないといった方も多いようです。


血圧と歯科治療は、麻酔薬の使用の頻度から考えると、かなり密接に関連があるため、患者さんご本人にも、しっかりとした現状把握が必要となります。


ご注意を。


ということで・・・・・結論1・血圧のチェックは忘れずに!麻酔にもリスクはある。



次には、内服されているお薬で注意が必要なものを挙げますと、代表的なものには、血液抗凝固剤があります。


薬剤の名前として有名なのが「ワーファリン」「バイアスピリン」といったもので、平たくいうと、血液をサラサラにして固まりにくくする薬です。


なぜこんな薬を飲む必要があるのかといいますと、心筋梗塞や脳梗塞などの既往歴がある方は、ただでも血管がつまりやすいため、血液そのものを常にサラサラにしておく必要があり、そういう薬剤の処方が毎日必須となるのです。


しかし、この薬剤を飲んでおられる方は、歯科ではかなりの要注意となります。


何故か?


血液がサラサラで固まりにくいということは、抜歯などの外科処置をお受けになると、それこそ歯を抜いた傷口から血液が出っ放しになってしまい、感染などのリスクも高く、出血量の許容を超えてしまうなどといった可能性も起こりうるからです。


こういった薬剤をお飲みになっておられる方などは、必ず歯科医師にその旨を申告されなければなりません。


しかし、色々なお薬を飲んでいて、お忘れになってしまうというケースも散見されることから、出来ればお薬手帳などは常に携行されておかれるの良いでしょう。


そうすると、急な歯科治療などにも備えて頂け、様々なリスクが回避できます。


お薬手帳は、保険証と一緒に、常に医療機関のお伴に。


ということで・・・・・結論2・飲んでる薬剤は全て歯科医師に申告を!



そして、最後に抗生剤です。


一般的に化膿止めと呼ばれる薬剤全般の注意です。


抗生剤は、というか薬剤すべてに言えることですが、副作用があります。


副作用のない薬は存在しないといってもいいくらいです。


ただその副作用が軽微か重篤かという差はあるにしても、薬剤を飲む方はその副作用をしっかり把握しなければなりません。


そして抗生剤全般には、消化器系への副作用があります。


これを平たく言うと、抗生剤はおなかが弱い人が飲むと、たちどころにお腹を下したりする可能性があるということです。


これは抗生剤の効き目が強いものほど顕著になります。


お腹が弱い方は、必ず抗生剤を処方された時には、その旨を医師あるいは歯科医師に申告し、胃薬などももらうようにしましょう。


ということで・・・・結論3・お腹の弱い方は、これも薬剤をもらいそうな空気になれば、必ず申告を。



と、まあ、ざっくり薬剤について、特に歯科に関連することについてお話しましたがいかがだったでしょうか?


かなり速足で、ざっくばらんにしかお話してませんが、細かく述べますとまた大層なシリーズものになってしまうため、この程度にまとめました。


しかしこのお話は大事なことですので、また折に触れては必ず記事にしていきますので、またお読みください。




薬剤は時に命に直結します。


服用あるいは使用には、ご注意を!