本 わたしのしゅうきょう | 魔女助産師tomoko [ コトノハヤ ]  書庫

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感じたことを言葉に変えて綴る手記。あなたのこころがあたらしく生まれる場に立ち会いたい。

19世紀に生きた画家、ドミニク・アングルは、「自分の芸術に宗教を持ちなさい、自分に美の基準を持つために崇高なものだけを見なさい。」と、いいました。

白石一文氏のこの著作に、そんなお話があるように感じました。
「好きになったものは
自分の中の宗教の一部」なのだと。

 

1780年生まれのアングルはかなりの背中フェチの模様で、

彼が30代のときに描いたグランド・オダリスクという絵は、

人体の構造を無視した脊椎の有り様です。

 

白石氏の2014年発行の、『愛なんて、嘘』の装丁は、エゴン・シーレの絵画でした。
シーレは、1890-1918
この早逝の画家は、一般的な倫理観と衝突し、道義的エロスを問われ、紆余曲折ののち、スペイン熱でこの世を去る。ことになる。

どんな人もこの世を去る。

ただ、ときに、美しいものを遺してくれたり、する。

わたしはその美しいものを、出来うる限り、享受したいのです。