民生常任委員会視察。

初日は松山市のごみ減量に関わる取り組みについて。

 

 

松山市ごみ処理基本計画に則り、令和12年までのごみ減量の目標数値を掲げ、1人1人の意識を変える取り組みを自治体主導で実践。

 

 

松山市のごみの排出量は年間14万トン程度で、減少傾向で推移。

 

 

内訳は家庭ごみ 約11万トン、事業系ごみ 約3万トン。

事業系ごみの内 産業廃棄物については事業者が処理するので、事業系ごみは一般廃棄物に限定。(ここは各務原も同じ)

但し、一般廃棄物の中でも資源ゴミとなる紙ゴミ、プラごみ等は持ち込まないことを徹底しているので、事業系ごみは他都市と比較しても減量が進んでいます。

 

松山市のごみ処理場(クリーンセンター)の処理経費は約68億円。市民1人辺りに換算すると約13000円。

ごみ処理場の収益は約9億円。

市民1人辺りに換算すると約2000円。

 

 

市民がクリーンセンターに直接持ち込んだ場合は1kg17円徴収しており、この手数料収入がごみ処理の収益の66.5%を占めていました。

この資産はとても興味深く感じました。

ごみ持ち込みの手数料徴収は市民サービス低下と思いがちですが、1人1人の意識啓発となる効果もあるのでは?という視点もあり議論の余地ありと思いました。

 

ごみの組成をみると可燃ごみが約8割を占め、そのうち約4割が厨芥類(生ごみ)

各家庭の生ごみの内訳を手作で調査。

 

 

調理グズより、食べ残しなどの食品ロスが52%で多いことが分かり、食品ロス削減計画に力を入れる。

 

 

・ごみ分別はやわかり帳を全世帯に配布。

・生ごみ減量への各種啓発。生ごみ3きり運動。

・生ごみ処理機 購入補助

160万の予算ですでに予算達成で終了。処理機の1/2補助、上限2万円。

・冷蔵庫チェックの日。モニター182世帯に協力してもらい、毎週金曜日に冷蔵庫在庫チェック。

捨ててしまったもの、捨てずに済んだもの調査。

・フードドライブ活動

 

その他の取り組みとして

各自治会に廃棄物減量等推進委員や廃棄物減量等協力委員がいる。

委員会は毎年研修を受け、ごみ減量の意識啓発を学び、自治会へ持ち変える。

(任期2年、年間8万円自治会に入る)

 

今は自治会の役員も担い手不足で負担とならないのか?

啓発は大切だが、ごみ減量への意識が高い人と、無関心な人に分かれ、必要な人へはなかなか届かない現実はないのか?

 

そんな質問に対して、全く同じ課題を持ってみえました。

なので松山市は、大人ではなく、子ども若者への意識啓発に力をいれたいと活動しているそうです。

 

小学生が学べる副読本、環境学習帳が作成されていました。

 

 

こういう学習帳を作るところから行政が関われば、何を大切に何に取り組むべきかが明確になると思いました。

(ちなみに、この本に更に追加したい内容がある私でした。欲張りなので笑)

 

松山市リサイクル館

環境学習、環境啓発の拠点とし、最終的なごみの行き先まで想像できる学習ができる体験の場を設けていました。

 

ナッジを活用した行動変容促進事業では、給食の残食をどこまで減らせるか?食べ残し量の比較、意識づけを2か月実施し、効果の持続まで検証されていました。

 

プラスチックと賢く付き合うため若者たちと様々な活用を取り組んでいるそうです。

 

 

大人より子ども、若者の意識啓発に力を注いでいる視点はとてもよいと思いました。

 

ごみ減量に向けての様々な啓発事業を地味に実施することで、

1人1人当たりの家庭ごみ量は長期的減少傾向してることが数字に表れてきています。

 

私はやはり、1人1人の意識を変えるところに力を入れていきたいので、大変共感できる取組でした。

 

そして松山市は歴史を感じる素敵な町でした。

昭和感あふれる駅

 

 

懐かしい路面バス。

 

 

歴史的な建築物の県庁。

 

 

宿泊先の側にあった 国重要文化財 萬翠荘。