二人目が生まれる少し前に、「プーおじさんの子育て入門」という本に出会いました。
そこには、子どもと落ち着いて日々を過ごすためのノウハウがマニュアル的に書いてあったのでわかりやすく、すんなり受け入れられました。
絵本の話や、私の知らないヨーロッパの木のおもちゃなども紹介してあって、おもちゃを買う楽しみも出来ました。
この本の良いところは、テーマに沿って、他の育児書も紹介してあるところでした。
興味ある本は、さらに踏み込んで読めて、育児の楽しみが広がります。特に佐々木正美さんの「子どもへのまなざし」(福音館書店)、田中周子さんの「型紙のない子育て」(婦人之友社)、「子どもと楽しくつきあう246(あるいは365)のあそび(クロスロード)」、などは今でもお気に入りです。
この本に従って「毎日同じ時間に同じ行動を」して、なるべく子どもが落ち着いていられるように心がけました。なぜって子育て面倒だから。
その時にたまたま公園で知り合った方とはとても気が合い、いつも一緒にいるようになり、いろいろと子育てについて話せる仲になりました。その時に教えてもらったのが、松井るり子さんの「七歳までは夢の中」(学陽書房)。砂場で子どもたちを遊ばせながら、「なんとなく、テレビを見せてから寝かせると、興奮しちゃって寝つきが悪くなるよね」などと、あまり一般的には受け入れられないだろう、突っ込んだ育児の話までできて、今でもその先輩お母さんにはとても感謝しています。
そして、わらべうた、絵本、外でのんびり過ごすことに気持ちよくなった私は、二人の子ども以上に『子どもの遊び』が楽しくなってしまいました。
二人目は成長にも予想がつくので、こちらものんびり構えることができます。
二人の面倒を見ていれば、どうせ育児以外何もできないのだから一緒に遊んじゃおう、と開き直ることもできました。
週末は、いつも家族で図書館に出かけ、夫が子ども二人を相手に絵本をずっと読んでくれ、私はその間、好きなだけ、子どもに関する読みたい本を探すことが出来ました。
まだイクメンなんていう言葉はなかった時代、夫がよく面倒を見てくれたので、私は救われました。
そんな子育てが楽しくなった私ですが、やっぱり自分だけの時間は必要でした。
毎朝5時に起きて、一人で新聞をぺらぺらめくったり、好きな裁縫をしたりする時間は至福の時間でした。
そうやって、「わたしのワンピース」の布絵本は出来上がりました。
迷ったときに道しるべとなる育児書、心の底からなんでも語り合える友、ひとり時間の確保により、子育てはちょっとだけ、楽に楽しくなりました。