美術展をはしご① 『ジョルジュ・ルオー』 | 本を読んでも賢くなりません。

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ごく普通の読書ブログのつもりではじめたら、ごった煮のようになってしまいました。

前回記事を中途半端な形で切って(すごく眠かったのと、日付が変わりそうだったため)‟以下次号”と終わらせたものの、今記事には続いていません(爆)

 

 

仕事は3か月が過ぎて慣れてきたものの(しかし、ちょこっとしたミス多し。落ち着いて見えて粗忽者です)、疲れてブログは留守がちです。

ですが体力は以前より大分ついて(戻って、か)きたようで、昨日のシフト休みを利用して、美術館のはしごをして参りました。

 

 

今回はその前半で、パナソニック汐留美術館の『ジョルジュ・ルオー』展です。

次にまわったのが、上野都美術館『マティス展』。

 

 

たまたま見たいものが重なってのチョイスですが、両者にはある共通点があります。

 

 

1869年、北フランス生まれのアンリ・マティス。

一方のジョルジュ・ルオーは1871年、パリの下町に生まれています。

2歳違いの二人は同じパリ国立美術学校(エコール・デ・ボザール)に入学、ギュスターヴ・モローという同じ師の下で絵を学んだ同窓生になります。

 

 

さてさて、美術展の前には恒例の、喫茶店で腹ごしらえです。

『エゴン・シーレ』展では御徒町「カフェ ラパン」にお邪魔しましたが、今回の汐留・新橋では──。

 

 

 

その名もずばり、「新橋珈琲店」!

 

 

 

 

美術展の下調べの、ざっと10倍は熱心に調べまして、ここにしよう、ここしかないとやって来ました。

JR新橋駅を、日テレや汐留美術館のある海側に出てすぐ右手。新橋駅前ビル2号館に、その店はあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

驚きなのが、その値段です。

東京の、新橋駅の真ん前で、平日朝7時から11時までモーニングがいただけて、パンにサラダにコーヒー、ベーコンとゆで卵までついてワンコインって、一体どういうこと!?

 

 

昨日はクロワッサンのAセットとパンケーキのCセットが売り切れて(この時時間は10時半)、ベーグルのBセットとホットコーヒー、それからレジ脇にあったウインナーのロールパンをつけて600円ちょっと。

 

 

結局ベーグルセットだけでお腹が満たされ、ウインナーロールは持ち帰って食べたので、450円で腹いっぱいになるってことでしょう?すごい。

 

 

 

ベーグルもっちもち。サラダもしっかり、おいしかった。

コーヒーは少し酸味のある味で、豆をケチらず濃くって美味かったです。

 

 

 

時間のせいか割とゆっくり座れて、店の客層はサラリーマンがひとりで来る率が高いようで、静かで落ち着いていました。

(おしゃべり主婦連、おしゃべり高校生グループがいないの、嬉しい)子供の泣き声や超音波すら、右から左へ受け流す便利機能の耳を持っていますが、静かに越したことはありません。

 

 

 

途中の日本テレビタワー・・・(たぶん)

 

 

新橋にくることが、この数十年無かったので、物珍しさにきょろきょろしながら歩いていたら、すぐ着きました。

そこだと思っていなかったので、美術館のあるビルの写真は撮り忘れています。

 

 

 

 

 

 

開催したパナソニック汐留美術館は、ルオー作品を多く所蔵しており(約260点)、開館20周年を記念した今展覧会の出品作のかなりの部分は所蔵品です。

だから入場料も他所の大型展覧会とくらべて、大分お得(一般1200円)。

 

 

しかし、見応えは入場料に似つかわしくなく、かなりなものでした。

 

 

展示は、国立美術学校時代の初期からはじまります。

 

 

 

(パンフレットから)

舌を巻く、このデッサン力。

逆立ちしても、たとえ7回生まれ変わっても描けない

古典的な絵画の初期作品

 

 

 

 

 

▼2分の動画で、今展覧会の作品全部が順路に沿って見られます。

 

 

 

 

 

師モローの死(1898年)後、師の教えに従い

誰にも頼らず自らの画の道を歩むことを決意

革新的な作品を次々発表して行きます。

 

上の画集の絵が気に入ったものの、出光美術館からの作品で

絵葉書はありませんでした。残念。

 

 

 

 

画家人生の中に、世界大戦を二度も間に挟んだ影響は少なくはなく、絵の主題になった作品も数多くあります。

 

 

そして第二次大戦後。ルオーはますます旺盛に作品に取り組み、ある地点へ到達します。

「旅路の果て:装飾的コンポジションへの到達」と題されたコーナーは、写真撮影が可能でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

描いては絵具を削って、また塗り──。

何度も厚塗りをしても、色が濁らない。

 

 

それどころか、光を受けてきらめくステンドグラスのような絵肌には驚嘆するしかありません。

ルオーは、美術学校に入学する前、14歳の時にステンドグラス職人の下に弟子入りしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『キリストとの親しき集い』(部分)

 

絵葉書とフレームも買いました。

図録も。

 

 

 

今朝、フレームに入った絵葉書をぼーっと眺めていたら、画面が3Dのように飛び出しているのに気が付き、おどろいて外してあった眼鏡をかけると、平面に戻りました。

 

 

また眼鏡を外すと、飛び出す画面。

写真ではわからないのですが、ルオーの晩年の油絵の厚みといったら!まあすごい。

同じ絵でも、見る角度でかなり印象が異なるものもありました。

 

 

どういう加減なのか、眼鏡なしの乱視の目で見ると、平べったいはずの葉書のキリストや横の人物、机や花瓶が、こちらに迫ってくるような勢いで飛び出してくるんですね。

 

 

生涯をかけ、形、色、ハーモニーを追求した画家、ルオーの画業は成功をおさめ、死後は国葬で弔われたそうです。

 

 

会期は6月25日まで。おすすめです。

新橋珈琲店もおすすめします。

 

 

 

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