昨年の最後の記事になった「IWC脱退は国益か」は、なるべくクジラを取り巻く状況をお伝えせねばとした結果、かえって読みにくい記事になったと反省しています。
昨日の22日、報道特注でおなじみ 豊洲市場仲卸三代目生田よしかつさんが、「虎ノ門ニュース」にゲスト出演され、日本の漁業の問題点とともに、捕鯨問題(IWC脱退)についても分かりやすくお話しされていました。
生田よしかつ@ikutayoshikatsu初 #虎ノ門ニュース 楽しかった❗寒い中多くの方が外でご覧頂いてた。ありがとうございました。やはり貧乏長屋 #報道特注 と違って丁寧にメイクまでやって頂き恐縮した。さすがだっ❗ 何と11万人以上にご視聴頂いたそうで漁業問題が国民的… https://t.co/kstbIm7gui
2019年01月22日 12:17
特集部分「魚のプロが提言! ニッポン漁業の最大の問題点」
1:08:30~2:01:40
ゲストコメンテーター 百田尚樹 生田よしかつ
漁業全体のお話しは1時間ほどで、そのうち捕鯨に関する部分が5分程(1:45:50~1:50:43)
概要は、前の記事にも貼った、上のツイートとおなじですが、ツイッターではぼかしていた部分も、放送では語られています。
以下、捕鯨に関する部分だけ・・・一度文字起こししたものを、読みやすいよう多少語順やてにおは、など変えています。
虎8(虎ノ門ニュース)なんか見てる方は「よく海外に(対し)物を言って脱退した!わーっ(嬉)」て、多分言ってるじゃない
あれ実はね・・・クジラの話は長くなるけどいいかな。
南氷洋捕鯨っていうのは 大赤字なんですよ。
だからクジラが昔から食べられていたっていうのはあんまりあたらなくて・・・・地域地域ではあったんですよ。
クジラで儲かったんですよ、あそこの会社。
そうなった時に マルハもニッスイもニチロ漁業も、もう南氷洋捕鯨までやる必要ないね と、撤退をしたかったんですよ。
それでもクジラっていうのが採算が取れなくなったんです。
採算が取れなくなって、さすがにもうこの3社も引いちゃったんですね。
それで結果的に、ここは国策企業になっちゃうわけですよ。
そこが何になったかって言うと三会堂(注:番組冒頭で話の出た、放送スタジオの前にある建物。生田さんによると、水産庁の天下り先が多いらしい)と一緒で 天下り先にどんどんなっていくわけですね。
だからあれですよ、一時東日本大震災の復興予算がそこに流れていて、国会でも問題になったんですから。
それでいよいよ、そこ(南氷洋)に行く船が日新丸と勇新丸って言う2隻がもう(共同船舶株式会社HPによると4隻) 老朽化の極みになっちゃってる。
さすがに天下り先でも1000億の予算はつけられない、じゃあいよいよ南氷洋捕鯨から撤退をしよう
南氷洋捕鯨は正しいんだと言い続けていた(手前)引けなくなった、そこで出てきたのがIWC脱退なんですよ。
それで結果的に南氷洋捕鯨から撤退をする、しめしめです。
だからあれは完全なすり替えでした。うまいことやりやがったなっていう感じです
捕鯨は国民の多くも、文化・伝統面からも支持する声が多いのですが、実際は「商業」としては成り立たず(確か年間一人当たり30グラムくらいしか食していないという数字を見ました。後で確認します)、国策企業のように中身を変えて生きながらえてきたものの、南氷洋からは撤退せざるを得なくなった・・・
生田さんの読みが正しければ、この度のIWC脱退は、国内向けの目くらましであり、ほとぼりが冷めた数年後に、IWCに復帰してEEZ内での商業捕鯨を目指す(その場合も企業は参入しないはずなので、また税金が使われますね)といいますが、さてどうなりますか・・・
(本マグロはいうに及ばず、イカもホッケもニシンももうダメみたい・・・)
「水産庁」がまともなお仕事をせず、漁獲割当てを個別にする労を惜しんで(憎まれ役になるのが嫌で)、結果オリンピック方式(全体での漁獲可能総量を設定し、それに達した時点で漁獲を制限・・・つまり早い者勝ち)によって、小さな魚まで獲り尽くされてしまううえ、価格も安値になるという大いなる無駄をしているのです。