ムスメ小学4年生。
家族でハワイに行った時の事です。
灯篭流しイベントに参加
海でムスメを見失ってしまいました!!
膝まで海につかりながら、自分の鼓動が速くなっていくのがわかりました。
オットと手分けして探します。
なんで。
隣にいたのに。
慌ててあたりを見渡しても海には人ばかり。
日もすっかり落ちて夜の海になっていました。
遠くへ流れて小さくなっていくランタンの明かり。
流し終えて浜辺へ戻っていく人々。
人の波と海の波を逆行しながらムスメを探す。
なんで。
小学4年生の小さな女の子。
人が多いとはいえ、紛れて波にさらわれていても誰も気づかないかもしれない。
大人のわたしでも波は膝上を打つ。
ムスメだったら股下ぐらいになるかも。
そうなったら水の強さが勝る。
海に流されていたらどうしよう。
なんでこんなことになってしまったのか。
人々の波が途絶え、いつしか海にいるのはまばらになってしまった。
ムスメの姿はない。
海にいてもみつからない。
もしかしたら浜かもしれない。
両親とはぐれて浜に戻ったかも。
わたしは踵を返して砂浜へ戻った。
浜辺はまだイベントの余韻で煌々と照らされている。
帰っていく人の波を追い越しながらかき分けながら、
わたしは必死にムスメを探す。
いない。
もし、人にさらわれてたらどうしよう。
ムスメがいなくなったらどうしよう。
考えろ考えろ。
最悪の事態を考える前に、ムスメだったらどうするか。
わたしたちのムスメ。
10年の経験。
いつもの彼女なら迷子になったら電話をかけてくる。
自分が携帯を持っていないので近くの人に借りてかけてくる。
でもここは海外。
かけてもかからない。
あとは、呼び出しだ!
何度か呼び出されたことがある。
いったいどっちが迷子なんだか。
そう思ってイベント本部へ行くと、オットがいた。
考えることは一緒だった。
10歳の日本人の女の子見ませんでしたか。
イベントスタッフは困ったように「いない」と言う。
どうしよう。
どうしよう。
絶望しかけたそのとき・・・
「ママ!!!」
続きます。