母の異変に父は驚き、自ら叩くのをやめさせようとしたが、母は自分でも止められなかった。
これが自傷行為の気持ちかとどこかで思いながら、自分を叩くのをやめなかった。
子どもの頃、親によく叩かれたのを思い出していた。
なぜ叩かれたのかは思い出せなかった。
でもたぶん、悪いことをしたから叩かれたのだろう。
「言ってもわからないなら犬と一緒だから叩いて覚えさせるしかない!」と言って叩かれた。
わたしが悪い。
うまくできないわたしが悪い。
でも誰もわたしを叩かないから、自分で叩く。
こんな自分、もう壊れている。
自分でわかっていた。
娘が泣いていた。
ごめんなさいと、泣いていた。
娘を叩いたことは一度もない(はず)。
自分が子どもの頃叩かれて嫌だったから、叩かないように気を付けてた。
でも本当は何度も手を上げそうになった。
ダメな母親だ。
そのたびに自分を抑えて言葉で伝えてきたつもりだったけど、
伝わってなかった。
何度も同じことの繰り返し。
成長しない。
娘も。
母も。
いつになったら、この状況から抜け出せるのか。
もう、嫌だ。
もう、嫌だ。
あがきながら、それでも生きる。
疲れた。
疲れたけど、それでも生きる。
さあまた、がんばろう。