前回より続き

 

この頃、自分の生活を顧みて体によさそうな

食事にして、暴飲暴食(お酒は飲まないが、

コーヒー、紅茶をよくのむ)を控えめにし

飲み物はできるだけ水を飲むようにしたら

あっという間に体重が3キロぐらい減った。


 

しかも今まで飲んでいた血圧の薬を飲むと

血圧が下がりすぎて、両足がしびれてきたり

ふらふらするようになった。

最高血圧が常に90ぐらいで、さすがに

しんどくて内科で緩い薬に変えてもらった。

 

会社では「(未破裂動脈瘤は)体には

影響出ないと言ってますけど

なんでそんなにしんどそうなんですか?」と

訊かれた。

 

この会社を私が切り盛りしてるし

私がもし手術の後遺症とか出たり

入院が長くなったら、たちまち会社が

回らないと心配しているんですよ。

そして、あなたたちに給料が払えるか

そういうことも心配しているんです。

血圧も下がりすぎているうえに

精神的にも参ってるんですよ。

いや、わからんか?わからんわなぁ(;^_^A

 

私の妹が私が入院すると

聞いて少し精神的におかしくなって

「会社で問題が起きたらどうするのか!

見積依頼とか来たらどうするのか!」と

責めるように私に言ってきて、

「私が休んでいるから

少し待ってほしいといえばよい」と言うと

「いつになったら会社に来るのかと

訊かれたらどうするんだ」いやいや。

普通に風邪ひいて熱出ても

いつ出社できるなんて

わからないのだから「わかりません」と

言えばいい。

なんでそんな責めるような口調で

言われるのか意味が分からん。あれどうする

これはどうする、わたしにはわからんわからん

を繰り返す。

「取引先の人に休んでるからわからんといって

訊けばいいじゃないの」というが

納得できない様子。

パートに人からも

「そんな有名な病院に移るとなったらまた

手術が伸びてしまって会社の段取りとか

どうなるのですか。奥さんしかできないデンケン

たくさんあるのにどうするんですか?」

など言われた。

 

今まで会社で働いてくれている人のためにも

なんとか迷惑かけずに自分の貯金を削って

給料払ったりもしているのに、

私が困ったことになると

あ~こんな感じなんだ~と思ったら

自分の必死さ加減なんて、相手からしては

どうでもいいことなんだな。

と当たり前のことが

この時はっきりわかった気がした。

旦那やニート息子のことにしても、 

私が死んだらどうするのかなと考えていたが、

息子にいたっては、仕事を探す気配もなく

私が手術することに対して反対していた。

 

いろいろ悩んでいた私の頭の中は

スーッと晴れてきて

「会社や旦那、息子のことなどどうでもいい

ただ犬と猫の事だけが心配」これだけになった。

凄くシンプルになった。もう会社がこけたら

残った人間で何とかしろや!

一応、借金は共済でかえして、残った金額で

会社片付けて、少し残ったお金を従業員で

わけるようにとだけ言っといた。

人ってもうダメかなと思う時に

本当に大事なものがわかる

会社も、家族も、どうでもいい。自分たちで

なんとかしろ。何でもかんでも私に 

おんぶにだっこ。いい大人のくせに。

 

ただ私をしたって愛してくれる犬と猫だけが

心配。シンプルになった。

ほかの事はどうでもよくなった

犬と猫には申し訳なくて何度も

抱きしめては泣いた。必ずあんたらを

看取るまで頑張るっ!と思いながらも

そうできないのではないかという不安があった。

 

セカンドオピニオンの病院に再度行くと

血管内治療のエキスパート先生が

前と違って、椅子の前にお尻をのせて

だらしなく足を出して座りふてぶてしい感じで

「まぁチームで相談したんだけど、

あなたの場合、血管内治療をしたとしても

失明、視野欠損の可能性は通常の手術より

高くなります。僕が言ったように

コイル、フローダイバーターの併用が

いいですかね。そしたら、次の検査の予約を

してください」凄い、態度が悪く渋々だった。

この検査の名前は忘れたが

なんかややこしい名前を言っていた。

最初の時はとても簡単そうに言っていたのに

そしてまた検査。検査ばっかしよるやん。

 

帰るころにはすっかりこのでかい患者が

あふれてるスーパードクター病院に

期待はできないと思った。

 

最初の町の病院と言う感じの

院長先生のところに戻り

「コイルとフローダイバーターの

両方して、しっかり眼動脈を閉塞した方が

良いと言われた」というと院長先生怒り

「はっ?そんなやり方はだめだ!

フローダイバーターで

眼動脈の流れを徐々に減らしていくやり方の

方が、絶対後遺症は残りにくい!その医者は

若い奴じゃないのか!」とおっしゃる。

実は、私は色々ネットで調べて某大学病院の

有名脳外科医が

眼動脈の閉塞はゆっくりと時間をかけた方が

視力に影響を与えにくいという論文を

書いているのを既に読んでいた。


院長先生は

「阪大の脳外科医の先生とも相談したが、

僕のやり方のが一番ベストだと言ってくれてる」

と憤慨しておられる。

私も院長先生の意見支持してますよ。

「先生、私ここで手術希望いたします。

先生のおっしゃる手術方法でお願いします」と

言うと

「念のためバルーン検査で眼動脈が閉塞しても

視力が残る可能性があるか調べましょう」と

いうので

「結構です」と答えた。

院長先生は「え?」って

感じだったが「その検査をしてどういう結果に

なってもフローダイバーターしか私には

できないというのが

わかりましたし、検査自体にリスクがあるので

もう直手術でお願いします。

もう後遺症が残る確率が高いということは

理解しています」院長先生は

「そう。でも急いでないから、

春とかになってからでもいいよ」と

おっしゃったが

「いいえ、私精神的に無理なんで 

できるだけ早い目に」

と答えた。

そして、家帰るとスーパードクター病院に

電話して「そちらでの検査はキャンセルします。

そちらで手術もしない事にしました」と言った。

二人のドクターの態度が悪すぎたし

そんな失礼な病院は電話でキャンセルでいいや!

と思った。詳しく書かなかったが最初の

外科手術のスーパードクターの態度の悪さに

私は涙が出た。自分の思うような手術が

できないのもがっかりだったがあまりに横柄で

偉そうで腹が立って悔しかった。

血管治療のドクターも最初こそ

親切な感じだったが

いざリスクが伴うかもしれない手術を

お願いすると態度が豹変した。

こんな所に頼って来なければよかったと

さえ思った。

結局リスクの少ない患者だけニコニコ引き受けて

手術の結果を上げてんじゃないのかとさえ

思った。心に余裕もなかった時期だったし。

 

フローダイバーターができるというだけで

十分腕のある信頼できるドクターです。

とネットで脳外科医の医者が言っていた。

院長先生は小さな病院の先生だけど

二刀流のフローダイバーターができる先生

なのだ。この院長先生については

ちょっと詳しくまた書きますがとても

尊敬できる先生なのですよ。人間として

経営者として。頭が下がる思いです

 

続く・・・・・

長いなぁ。