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もういいんだ
これでいいんだ
意識の深くおくでそう呟いて
ここは<if>の世界
もしも・・・という妄想恋愛シュミレーションの世界
そこで遠藤は深く眠っていた。
現実世界でどんどん真悟と瑞穂先輩の中が近づいていくのがわかる。
だったらいっそこのまま自分を消して応援してやった方がいいのではないか。
僕にはこの世界がある。
この世界で自由になれる。
隣には妄想で作った瑞穂先輩がいた。
ただ、膝枕をされ、眠る。
最近はやりの添い寝フレンドのように。
さあ眠ろう
ひたすら眠ろう
意識を殺して
自分を殺して
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こちら<現実>
ただいま居酒屋に来た
遠藤(心は真悟)と瑞穂先輩。
真悟「おれが真悟だって言ったら信じるか?」
の問いに
瑞穂先輩「なんとなくそう思った。
服装も髪型も今日は真悟君のものだもん。」
そうやって相手を受け入れて行く。
ゆっくりと時間が過ぎていく。
真っすぐに男女の道へ・・・
ゆっくりと
ゆっくりと
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そして遠藤は完全に意識を殺した。
<if>の世界で妄想の瑞穂先輩の膝枕をされながら。
ゆっくりと
ゆっくりと
自分の時を止めていった。
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心友だった二人は一人になった。
それはもう遠藤という人間ではなく。
心臓を遠藤に移植した
葛西 真悟
その人だった。
これからの人生
葛西 真悟として生きていく。
心臓移植の軌跡であり、友情の終着点。
正しい結末かはわからないが
二人の取った結末はそれだった。
遠藤「みずほ先輩・・・お幸せに・・・」
深く
深く
眠りの中へ・・・
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こちら再び<エンチャント>の世界
あめわに止められたピーター・エンド
ピーター「・・・時計ワニがいる・・・。」
マグマの下でうごめく時計ワニ
フック「あいつがいる・・・なあ小僧?
お前の<あめ>の力はどこまでのことができる?」
あめわ「え?」
フック「あの憎たらしい時計ワニを消し去ることができるか?」
ピーター「フック・・・お前・・・」
フック「ピーター。貴様には当然怒りを覚えている。
俺から音楽という夢を奪ったお前を・・・
だが、そもそもあのワニやろうがいなければ・・・・」
ピーター「・・・」
ピーターは答えることができなかった。
正論だったからだ。
あめわ「・・・やってみようか?」
フック「ああ、頼む。」
フックは心の中でああこれでやっとワニとおさらばできるという安堵感に満ちていた。
あめわは飴をふらせる。
しとしとと飴が降る
そしてその中の一つを手にしたとたん
マグマの中にいた時計ワニの口は
あめわの後ろにあった。
フック「力に反応したか!!」
ピーター「あめわくん!!」
ピーターはあめわを突き飛ばすと時計ワニの口に挟まれた。
ピーターは全身の力、能力を振り絞り何とか口を止める。
あめわは尻もちをつくと目の前の光景に臆し、座り込んでしまった。
フックはその光景を・・・
ピーターの最期を・・・
見て、
ただただ望んでいたはずの光景をみて
違和感を感じた
俺が望んだのは・・・
復讐心にかられ、目の前の標的が自分ではないものに殺されそうになっているのを見て
ああ、今の自分は
あいつをいたぶることが
生きがいになっていたんだな
あいつを自分の手で消すことが
新しい<夢>になっていたんだなと気付く
少しゆがんだ
生きがい
夢
しかし自分を支えるもの。
止めるなら今
自分の手で。
フックは腹を据え叫ぶ
フック「やめろおおおおおおお!!そいつを殺すのはおれだああああああ!!!」



