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もういいんだ

これでいいんだ

 

意識の深くおくでそう呟いて

 

ここは<if>の世界

もしも・・・という妄想恋愛シュミレーションの世界

 

そこで遠藤は深く眠っていた。

 

現実世界でどんどん真悟と瑞穂先輩の中が近づいていくのがわかる。

 

だったらいっそこのまま自分を消して応援してやった方がいいのではないか。

 

僕にはこの世界がある。

この世界で自由になれる。

 

隣には妄想で作った瑞穂先輩がいた。

ただ、膝枕をされ、眠る。

 

最近はやりの添い寝フレンドのように。

 

さあ眠ろう

 

ひたすら眠ろう

 

意識を殺して

 

自分を殺して

 

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こちら<現実>

 

ただいま居酒屋に来た

遠藤(心は真悟)と瑞穂先輩。

 

真悟「おれが真悟だって言ったら信じるか?」

 

の問いに

 

瑞穂先輩「なんとなくそう思った。

服装も髪型も今日は真悟君のものだもん。」

 

そうやって相手を受け入れて行く。

 

ゆっくりと時間が過ぎていく。

 

真っすぐに男女の道へ・・・

 

ゆっくりと

 

ゆっくりと

 

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そして遠藤は完全に意識を殺した。

 

<if>の世界で妄想の瑞穂先輩の膝枕をされながら。

 

ゆっくりと

 

ゆっくりと

 

自分の時を止めていった。

 

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心友だった二人は一人になった。

 

それはもう遠藤という人間ではなく。

 

心臓を遠藤に移植した

 

葛西 真悟

 

その人だった。

 

これからの人生

葛西 真悟として生きていく。

 

心臓移植の軌跡であり、友情の終着点。

 

正しい結末かはわからないが

二人の取った結末はそれだった。

 

遠藤「みずほ先輩・・・お幸せに・・・」

 

深く

 

深く

 

眠りの中へ・・・