- ジャネット・ウィンター/絵と文, 長田 弘/訳 (晶文社)
- バスラの図書館員―イラクで本当にあった話
バスラは、イラク最大の港町。
イラクの文化的中心都市です。
2003年春、戦争がバスラの町をおそいました。
女性図書館員、アリア・ムハンマド・バクルさんは、
図書館の本を守るため、町のみんなの助けを求め、
夜、3万冊の本をみんなの家に運びました。
図書館が焼失したのは、その9日後でした。
この絵本の冒頭には、
戦争がはじまる以前のバスラの図書館の様子が
描かれています。
そこは、本を愛する人が集まって、みんなでこの世界の問題や
精神の問題をはなしあう場所でした。
図書館は、精神の自由が保障されるところです。
私たちは、それを侵すものから、図書館を守らなければなりません。
そのことを忘れてはならないと、この本は教えてくれます。