薬剤師毒島シリーズ4冊目
発刊ペース早めなのに、毎回面白くて読み応えあってすごい
今回は痴ほう症の始まった女性が主人公の勤めるホテルに泊まりに来て「私は誰 ここはどこ」状態になっているお話と、更年期から通販のサプリやら怪しい健康食品やらを買いまくっている同僚の話と、糖尿病持ちの先輩が超セレブと婚約したお話。
最初の痴ほう症のお話は、「これは早く警察に届けるのが一番の親切なのでは…」としか思えなかったのですが、(家族とかがいたら絶対探してるし捜索届も出してるだろうし)その身元を確かめるのがメインということで、そこにたまたま所持していた薬がヒントになるという話の進みで、一番興味深かったのは糖尿病の先輩のお話かな。
超セレブの庭に毒草がいっぱいという前振りがこれでもかとあり、ミスリードをたくさん誘いますが、そこをひっくり返してくれる辺りが面白く、お話としては普通だけど怪しいサプリのお話は漢方は中国医療ではなく、中国発祥日本医療というのにびっくり。
確かに中国行った時、「中国医」っていうけど日本は漢の方から来たからそう呼んでいるだけかと…、
(ジャガイモコロッケやオムライスのように、本来の西洋ではない料理が日本の洋食になっているように、元は一緒だけど独自な進化を遂げて別物になているという)
薬は知識がないので名前と効果を聞いてもふーんで終わってしまうのに対し、食品とか身近なものを開設してくれるのが興味深かったです。