作者さんの名前は知っていても、知っている作品名がリリカルティックなイメージだったので、最初同じ作者さんの作品とは思わずスルーしかけ、思わず一歩戻って手にしてしまった一冊
(この方の本のタイトルはさよならドビュッシーとか、そんなシリーズしか知りませんでした)

オチは某ハサミ男的なものかなあと思ったのですが…あれ?ちょっとやっぱり連想する??
(こっそり検索をかけてみたら、同じように思った方がいらっしゃいました… もしこれから読まれるならハサミ男を先に読むことをおすすめいたします ただし連想はするけれど別物としてそれぞれ充分に楽しめました)

色々グロい描写はあったり、暴徒直前になる日本人というのは小説として面白いけど、現実的な日本を舞台にしているとちょっと違和感。
日本人は拳銃なんて慣れていないんだから、威嚇で空に向けて撃つだけでもそれなり効果がありそうなのに、ひたすら肉弾戦とか。

同意したいのは「精神に問題があるから無罪」なのはどうかという点について。
問題があるから無罪→再犯 遺族の悲しみはという質問に「精神に問題があるならそれを直した時点で、改めて罪を問うべき」
本当に治ったというのなら、自分のしたことを償うのが当然という考えになるのに、実際は釈放後同じような事件をおこすといったお話は、それだよなあと思います。
(以前、本当にその人は心の病気だったんだろうなと思ったのは 格闘技家に向かっていったという無差別犯 案の定続報は聞くことがなかったのですが、本当に精神錯乱で判断能力がない…と弁護するなら、あきらかに自分より弱そうな相手や武器を持たない相手にばかり襲うってのは違うんじゃないかと)

どんでん返しが続きますし、痛そうな描写も続きますが面白くは読めました

犯人は捕まったけれど、続編があるとのこと。
……釈放されちゃった人と罪に問われなかった人が自作では犯人だったり?
↓お値段からして文庫じゃなくて、ハードカバータイプかな