日経文芸文庫

副題は尾張名古屋に咲く花は

この方、現代舞台の小説でお名前を見かけたことはあるのですが、時代小説も書いてるんだと手にした一冊
表紙のシンプルだけど印象的な絵が、好みです。

名古屋を舞台にした様々な女性たちの物語、…〇〇だぎゃもみたいなしゃべり方は、時代小説を読んでて男性(特に秀吉系のお話)では普通に読んでましたが
……登場人物が女性たちだと、脳内でちょっとイメージと結びつけるのが大変でしたw

京都で愛想無くて美人でもないと、名古屋に行ったら「元京都」ブランドだけで花魁になれた女郎の話や、武士のプライドを持っていたのに商家に嫁に行くことになったお話などどれも自分の生活とは程遠いのですが、その立場からの見方が読みやすかったです。
あっさり読めて、女性ならではの視点あるあるが色々とうまいなあと思いつつ、登場人物全員、お友達にはあまりなりたくない癖のある人たちだと思ったり

あまり重たくなく、だからといって軽すぎない短編を読みたいときによさげな一冊でした ただ文字と行間多めなので、読書をがっつりしたいという時にはちょっと物足りないかもです