角川

表紙とタイトルから、一見美人で完璧な姫様が実はやんちゃないたずらっ子で、でもその行為もすべてお華のように愛らしい
…という話を想像しておりましたが、実際は華姫様は木偶人形でした

真実を映すといわれていた井戸から、出てきた玉を瞳として象嵌された華姫人形
これを腹話術であやつり、謎を解き明かす…という設定で、連想したのは『人形探偵・鞠小路鞠夫シリーズ 我孫子武丸』でした。
鞠夫がほぼ二重人格設定なので、言いたいことをべらべら喋り、でちょっと言動が好きになれないなーでも子供だしというキャラクターだったのに対し、華姫はちょっとツンがあっても気持ちよいキャラクター

基本謎がおき、華姫様が推理する…というような形なのですが、まことを話すその本来の話し手、人形遣いも謎をもっているらしい含みで話は進みます

最後に含みがあった操り手の過去話が暴露(別に悪いことをしていた訳じゃないから暴露というより周囲の浸透とでもいうべきか)されて、それなりの日常にもどりましたという流れ

手軽な読書をしたい時に、頭を使わず読めていいかもですね
でも1500円以上はちょっと高値なので、文庫待ちおすすめ