小学館
自薦短編シリーズとのことで新潮文庫版とは違うのかな?
と手にしてみた
表題になってる「天正…」は後になって「忠臣蔵 元禄十五年
の反逆」という長編小説になっていて、こちらはこちらで
面白いのだけれど、小説としてより歴史検証のメインの部分
だけ抽出して読みたいというのだったらこちらのお話の方が
お薦めかも
基本井沢先生の小説はほとんど読んでるので、これが新潮版と
一緒なのか違うのか、読んでる最中ずっと悩んでいたのですが
最後の一編「三匹の獣」だけが未読の短編で、新たに編集しなおし
たものなんだとようやく判明(笑)
(獣とかいうタイトルだと、なんだか暗い雰囲気のお話のように
考えちゃいますが、井沢先生の作品で、他のシリーズでも何度か
出てくる暗号解きです)
長編も好きですが、最初に読むなら読みやすい短編を…
という趣旨で手に取る方に良いかと思われます
この方の作品は、歴史検証的考察系と歴史系小説とに
大まか分かれると思うのですが、その歴史系が色々あって
ちょっとSF的要素が入ったものや、現代から歴史的遺物を手に入れた
のをきっかけに検証する、当時の人物からの視点パターンの
お話によって随分雰囲気が変ります
最初に自分にはちょっと面白くないかも…というのを手にとって
しまい、他のを読まなくなったりでは勿体無いので一度
好みに合わなかったなーという井沢作品を読んでその後、手にとって
ない方がいらっしゃいましたらそちらにもオススメです
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