320円新潮文庫


 てっきり広告に載ってるようなミニ小説のまとめ本か
投稿編集本かと思ったらまったく違い、普通のエッセイでした。


 つまらなくはないけれど、特に面白い!という程の
感動は無く、淡々と、でもそこかしこで
『あぁあるある』みたいに同意をしつつ読めます。


最後までタイトルの
「広告みたいな」というのは内容のどの
部分にかかっているのかわかりませんでした。
…なんて思ってカバー外したら、表紙のデザインに
「広告みたいな話」とは「ナウい話」(今時の学生には
ナウいという単語が通じるのだろうか)「ウソみたいな話」
「無節操な話」という意味にも通じますとあって、ちょっと
そのセンスに惹かれます。


 何でかわからないのですが、この作者さん
ずっと年配の方というイメージがあって、今回この本で
フリーフォールやジェットコースターが好きで
遊園地に何度も通うという個所があり、思い違いに
やっと気付きましたが…誰と勘違いしていたんだろう…。
色々検索してみましたが、わかりませんでした。


一番好きな個所は「山」と聞かれ「川」は旧人類
「懐中電灯!」と答えたら新人類という脈略のないようで
説得力のあるお言葉です

天野 祐吉
広告みたいな話