571円 角川春樹事務所


 最近、時代小説の感想ばかり続いてすみません。

勉強不足で弦月という単語を知りませんでした。

弓張り月と同じで
半月のことだったんですね。


 作者のミステリは読んだ事あったのですが、時代小説は
初めて。前半はちょっと退屈かなと思ってしまうほど
淡々としておりますが、登場人物は多すぎず展開も色々と
なっているので、厭きる事はありませんでした。

ありがち…といっては失礼ですが
あぁどこかの時代劇ドラマでありそうだなという展開。
ただ、その分安定感があるので安心して読める。


 悪役側の行動と正義の側の行動が
明確に分離されているので、黒白はっきりし
読後感もすっきり。
 最近は悪役には悪役の思いが有る…みたいな
小説もあるけれど、やはり勧善懲悪は気持ち良い。


鳥羽 亮
弦月の風―八丁堀剣客同心