1900円 中央公論新社


 …作品が、好きなジャンルでなくてもいつも
面白いと思わせていただける作家さん。

 今回は「警官者かぁ、あまり好きなジャンルでないけど
どう読ませてくれるんだろう」と推理ミステリ読む気分で
ページをめくっていてびっくり、推理物ではなく
いつのまにか夢枕獏の世界になっておりました。


 えっと、伝奇物は現代警察物より更に
苦手なのでどきどき面白く…とは読めませんでしたが
それでもテンポ良く進んで行く展開に乗って、
一気に読めました。


…ただ、今回はもし途中で読むのを止めてしまえば
再開して読みはじめはしなかったかも…。


 また、登場人物たちで脇的なキャラはみな
輪郭がしっかりしているのに(美人な女教師・元暴走族リーダー・
転生役小角に拝み屋的青年達など)警官が皆どうも
読んでいて曖昧になる。


 ものすごい暴走する人+ストッパーなどなら、役割分担で
見分けがつくのだけど揃ってふと気付くと不破雷同。
…脇役達に負けちゃってるような印象でした。