705円 角川ホラー文庫


 国内ミステリが好きな人なら、1度は目にする事があるだろう
探偵小説雑誌『幻影城』

現在は廃刊となってしまっているけれど、
作家さんの経歴でよく見かけるので、私も名前のみは
知っておりましたが、内容や実際にどんな方達が
執筆されていたかはこれを読んではじめて知りました。


 …内容は、正直ちょっと期待外れ。
まず『なんで角川ホラー文庫』での印刷なんだろうと
思っておりましたが、答えは単純それに添う内容だから。
推理物なのですが、どれもラストがホラー小説にありがちな
「結末は貴方の心の中で…」という曖昧形式。
 

そういうミステリもありですが、黒白明確・犯人の行く末
結末きっちり知りたい!というタイプ(まぁ自分なのですが)
には、むにゃむにゃ感の残る最後が、割りきれません。
最後まで読んで「あぁだからホラー文庫での発売なのね」と
妙に納得。


 …幻影城って全部が全部こんなお話ばっかりだったの?
わざとホラーっぽいものを狙っての編集でしょうが、
ホラータイプじゃない『幻影城アンソロジー』も
見てみたいなぁ