667円 集英社
『続ものがたり風土記』を先に読んで、興味を持ったから
前作を読むという変った読みかたをしたが、
歴史&旅行エッセイなので、その読み方でも
まったく問題なし。
続、の方がくらく哀しめのお話が多かったのに対し
こちらは、説話や昔話的なものが印象深い。
忘れていた「赤い蝋燭と人魚」のが懐かしかったが,
このお話に出てくる人魚と、自分の意志で天に還った
童話の人魚姫の人魚と比較してるのが面白かった。
また、信仰の為に自分の息子の生首を切った百姓という
お話は、聖書に出てくるお話にも似ていると思う。
(信仰で息子を殺すなら、悩んで自分の命を
断つ方が、どちらも納得するという感想も同じように抱いた)
地元の方も知らなそうな情報が多く、楽しめました。
…が、文学方面に興味ない人には、まったく面白くないかも…