1600円 講談社
副題が「八丁堀喰い物草子・江戸前でもなし」
とあるので、食いしん坊な同心の捕物帳か
江戸グルメ綴り日記かと思ったら、どっちも違った。
下町上がりのキツイ姑・
食べることに熱心な舅・つらく当たってくる旦那
そんな生活を耐えていたがついに家を飛び出す妻…
なんて書くとどこの一昔前の嫁姑ドラマですかと
投げ出しそうだが、どれもじんわりとくる
人情的なお話で、心に残る。
食べ物自体は、それほど詳しい描写でなく
(正直 あまりこの方の文で、ご飯は美味しそうに
書かれているのを見掛けないような気がする。
食べ物にそれほど関心が無い方なのかな?)
豪華な品があるというわけでもないが、小道具として
上手く存在している。
ただ、1600円は高いので文庫まちをしたい。